- 成分はトラマドール
- 1日2回製剤
- 同成分が含まれた既存薬としてトラマールOD錠 (1日4回)、ワントラム錠 (1日1回)、トラムセット配合錠 (1日4回)がある。
- 速放部 (着色部) と徐放部 (白色) の2層錠から成る (着色部 : 50mg製剤 ‥淡黄色、100mg製剤‥淡紅色、150mg製剤‥淡橙色)
- 速放部の主薬量‥35% 徐放部の主薬量‥65%
- 適用は慢性疼痛のみ。がん性疼痛の適用はない。(2021年5月時点)
- トラマールOD錠やワントラム錠はがん性疼痛の適用はある
- 半減期 約 7〜12時間、最高血中濃度 約1〜2.6時間 →1日2回投与
- プレガバリン (リリカ) やセレコキシブ (セレコックス)は1日2回投与であり、併用時の服薬アドヒアランスは1日1回製剤(ワントラム錠)に比べて低下しない
- 2層構造であるため、粉砕は不可
【Q】ツートラム錠50mg,100mg,150mgは1包化可能か?
【A】硬度が低下する可能性があるが基準以内(30N以上)であるため、1包化は可能と考えられる。「無包装状態での安定性」、「半透明分包紙(材質:グラシン紙)」、「透明分包紙(材質:セロファン、ポリエチレン)」の保存で120日間、外観、含量、硬度については基準値以内であった。
【条件 : 25℃ , 75%RH:裸錠 (シャーレ開放), 120日間保存】
・性状 (外観) 変化なし
・純度試験 適合
・溶出性 適合
・含量(%) 〈50mg錠 100.1%〉 〈100mg錠 97.9%〉 〈150mg錠 99.3%〉
・硬度(N) 〈50mg錠 31N 〉 〈100mg錠 40N〉 〈150mg錠 44N〉
【Q】薬局薬剤師が居宅療養管理指導を行う場合、処方箋に指示の記載が必要か?
【A】処方箋に「要訪問」「訪問指導を行うこと」「居宅療養管理指導」などの記載が必要である。処方箋以外にもメール、FAX等による指示でも可能である。加えて、指示期間 (最大6ヶ月)の記載も必要であるが、指示期間が1ヶ月以内の場合や、処方日数と同じであれば指示期間の記載は不要である。以下に根拠となる公的文書を記載する。
問3 居宅療養管理指導における医師又は歯科医師の指示は、どのような方法で行えばよいか。
(答)
・ 指示を行うにあたっては、当該居宅療養管理指導に係る指示を行う医師又は歯科医師と同じ居宅療養管理指導事業所に勤務する者に指示する場合や緊急等やむを得ない場合を除き、診療状況を示す文書、処方箋等 (メール、FAX等でも可) (以下「文書等」という。)に、「要訪問」「訪問指導を行うこと」等、指示を行った旨がわかる内容及び指示期間 (6月以内に限る。)を記載すること。ただし、指示期間については、1か月以内 (薬剤師への指示の場合は処方日数(当該処方のうち最も長いもの) 又は1か月のうち長い方の期間以内) の指示を行う場合は記載不要であり、緊急等やむを得ない場合は後日指示期間を文書等により示すこと。
・ なお、医師又は歯科医師の指示がない場合は算定できないことに留意すること。
※ 平成18年4月改定関係Q&A(Vol.1)(平成18年3月22日)問8は削除する。
(令和3年度介護報酬改定に関するQ&A (Vol.5)(令和3年4月9日)」 の送付について)
【Q】ビーソフテンクリーム、ローションの経過措置期間は?
【A】ビーソフテンクリーム0.3%、ローション0.3%の経過措置は2021年9月30日までである。
2021年10月1日以降は保険請求が不可となる。
対象規格は
ビーソフテンクリーム0.3% ‥ 25g × 10本 (チューブ)、100g (瓶)、500g (瓶)
ビーソフテンローション0.3% ‥ 50g ×10本、50g × 50本
である
【Q】ツートラム錠50mg, 100mg,150mgの処方日数の投与制限は?
【A】ツートラム錠は新規薬価収載による処方日数投与制限はない。
ツートラム錠の含有成分はトラマドールである。トラマドールが含有された既存の薬剤はトラマール錠、トラムセット配合錠などがあるため、ツートラム錠は新医薬品の処方日数制限には該当しない薬剤である。
ツートラム錠は2020年11月に薬価収載され、2021年1月に販売開始。
ツートラム錠は1日2回製剤であるのに対して、ワントラム錠は1日1回製剤である。
アプルウェイ錠20mgの経過措置期間は?
アプルウェイ錠20mgの経過措置は2022年3月31日までである。
サノフィ株式会社から興和株式会社に販売移管されることに伴い、同成分で併売されていたアプルウェイ錠20mgがデベルザ錠20mgに一本化されるためである。
一般名はトホグリフロジン水和物錠である。
【Q】フェントステープの慢性疼痛の確認書の確認方法は?
- フェントステープが『慢性疼痛』で使用される場合、薬局において、病院から患者に渡された「確認書」の有無を確認する必要あり
- 患者が「確認書」を持参していない場合は、使用目的が『慢性疼痛である』or 『がん性疼痛』かを〔医師に問い合わせ or 薬歴〕により確認する必要がある
- 『慢性疼痛』の場合、処方医師がe-leaning受講していなければ、調剤は不可
- 電話にて処方医師がe-leaning受講済みと回答があっても、websiteや適正使用管理窓口でe-leaning受講していること確認する必要がある。
1. 慢性疼痛の場合‥処方医師がe-leaning受講済みであるか確認する。不明な場合は調剤せずに、「フェントステープ適正使用管理窓口」に連絡する。処方医師がe-leaning受講していなければ、調剤は不可である。この理由により、調剤を拒む場合は薬剤師法の「正当な理由」にあたることが通知されている。電話にて処方医師がe-leaning受講済みと回答があっても、websiteや適正使用管理窓口で確認する必要がある。
2. がん性疼痛の場合‥確認書なしのまま、そのまま調剤する
「確認書」の確認箇所
「確認書」には医師の署名と麻薬処方箋の医師名と施設名が一致するかどうかを確認する。有効期間は1年間である。
※上記は簡潔にまとめたものです。詳細は、久光製薬Hpを確認してください。
【Q】在宅中心静脈栄養用輸液セット加算の7組目以降(1ヶ月間)は、院外処方箋に記載することができるか?(医科報酬)
【A】記載することは可能である。
具体的には、1ヶ月間で6組目までは「在宅中心静脈栄養法用輸液セット加算」の包括点数で加算する。7組目以降は特定保険医療材料の「002在宅中心栄養輸液セット」として、使用した分だけ算定する。例えば、「本体」や「付属品 (フーバー針、輸液バッグ)」などを使用分だけ算定する。
これ以外の方法として、7組目以降に「002在宅中心栄養輸液セット」を算定せずに、この分を院外処方することもできる。
ただし、1組目から院外処方箋で「在宅中心静脈栄養法用輸液セット」を交付する場合は、「在宅中心静脈栄養法用輸液セット加算」を算定することができない。
在宅中心静脈栄養法輸液セット加算 2000点
中心静脈栄養用輸液セットを1月に7組以上使用する場合は、7組目以降は特定保険医療材料の「002在宅中心栄養輸液セット」として算定する。
【新薬】ラスビック錠75mgの特徴 (まとめ)
ラスビック錠75mgの特徴
- 呼吸器・耳鼻咽喉科感染症のみの適用。(泌尿器・皮膚科領域などはなし)
- ラスクフロキサシンとして1回75mgを1日1回経口投与する。
- フィルムコーティング錠
- 血中濃度を抑えても高い治療効果を示すことが可能→1規格のみ
- 肝代謝型の薬剤 腎機能低下患者でも基本的に減量なし
- 既存のニューキノロン系抗菌薬と比較して、耐性菌ができにくい。(理由 : 細菌のDNA複製に必須のDNAジャイレースとトポイソメレースⅣの阻害作用が両方に同程度あるため。既存のニューキノロン系抗菌薬はどちらかが強い)
- ラスビック点滴静注キットがある
- 1包化可能
- 粉砕後、1ヶ月間は安定。できれば遮光がよい。
- 粉砕後に簡易懸濁法が可能。12Frは可能であるが、8Frは不可。粉砕しない場合は崩壊せず、簡易懸濁法不可。
- 抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。→耐性菌の出現を抑えるため、むやみに使用はしない。
【簡易懸濁法】ラスビック錠75mgは簡易懸濁法が可能か?
【A】ラスビック錠75mgは、粉砕後に簡易懸濁法が可能と考えられる。錠剤のままでは、フィルムコーティングのため崩壊せず、簡易懸濁法ができない。
・粉砕後に簡易懸濁法が可能である。12Frは通過可能であるが、8Frは通過不可
・錠剤または乳棒で軽く叩く程度で、コーティングを破壊させない錠剤は、崩壊せず、簡易懸濁法不可
(杏林製薬 ラスビック錠75mg インタビューフォーム)