【A】薬価収載が2016年11月であるため、2017年12月から長期処方可能である。
【コメント】既存の成分から構成された配合錠であるが、メトホルミンの用法 (1日2〜3回) とイニシンク錠 (1日1回) と用法が異なっているため、新薬投与制限が課せられている。なお、エクアとメトホルミンの配合錠であるエクメット錠は新薬投与制限は特にない。
(イニシンク配合錠 添付文書 第3版)
https://www.takedamed.com/mcm/medicine/download.jsp?id=1211&type=ATTACHMENT_DOCUMENT
【A】粉砕可能である。ただし、抗悪性腫瘍剤の院内取り扱い指針において危険度 I に分類されており、注意が必要である。
粉砕しても湿度・光に対して安定であった。小型粉砕器サンプルミルで1分間粉砕し、グラシン紙にて分包した結果が以下である。
条件1 : 25℃/ 75%RH 暗所 (30日間) 外観、含量、残存率はいずれも安定。
条件2 : 1000lx (30日間) 外観、含量、残存率はいずれも安定。
(参考 : 抗悪性腫瘍剤の院内取扱い指針 第3版)
http://www.jiho.co.jp/Default.aspx?TabId=272&pdid=45925
(ヒスロンH錠200mg インタビューフォーム第5版)
http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/3/230124_2478002F3056_3_003_1F
【A】PPARαの標的遺伝子を選択的に調節して作用を示す高脂血症治療剤である。
パルモディア錠はリガンド特異的なPPARαの立体構造変化をもたらし、主にPPARαモジュレーターとして脂質代謝に関わる遺伝子の発現を調節した薬剤である。
これまでのフェブラート系薬剤 はPPARαアゴニストであり、同じPPARαを標的にした薬剤であるが、パルモディア錠はPPARαに対してより選択的で、調節作用も兼ね備えた薬剤である。
特徴のまとめ
- 1回0.1mgを1日2回朝夕に経口投与。最大用量は1回0.2mgを1日2回まで。
- フェノフィブラート (リピディル)と比較してTG低下作用が強く、HDL-C増加作用が高い。(興和(株) 社内資料 : 第III層フェノフィブラートとの比較検証試験 承認時評価資料)
- 粉砕可能(興和 (株) 社内データあり)
- 1包化可能 (興和 (株) 社内データあり)
- 簡易懸濁法可能 (興和 (株) 社内データあり)
- HMG-CoA還元酵素阻害薬との併用は原則禁忌であり、他のフィブラートと同じ。今後、原則禁忌という文言が添付文書で使用できなくなるため、今後どうなるのか確認が必要である。(2017年7月現在)
- 割線ありのため、半割使用も可能
- 胆汁排泄であるが、横紋筋融解症の副作用の観点から軽度の腎機能障害がある患者には慎重投与となっている。
(パルモディア錠 添付文書 第1版)
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/270072_21830A0F1027_1_02
【A】粉砕可能であると考えられる。以下、粉砕後の安定性の詳細を記載する。
湿度 : 保存条件25℃ / 75%RH、シャーレ開放 3ヵ月 性状変化なし、類縁物質の増加なし、含量低下なし
光 : 30万lx・hr、25℃/60%RH、シャーレ開放 性状変化なし、類縁物質の増加なし、含量低下なし
(参考 : 錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック 第7版)
【A】ラステットSカプセルは簡易懸濁法可能である。ただし、55℃の水で脱カプセルを行わずに簡易懸濁する必要がある。
(参考 : 内服薬 経管投与ハンドブック 第3版)
カプセル内は淡黄白色透明の粘性の液である。
水温25℃の条件では、30分後においても、カプセルは膨張するが、液体内容物を溶出することができない。
水温55℃の条件では、2分30秒後に自然に敗れ、液体内容物が拡散した。
(参考 : カプセル内が液体薬剤である医薬品の投与量調節方法について -小児患者を想定したラステットS25を用いた検討- Jpn. J. Oharma. Health Care Sci. 31 (9) 755-760(2005)) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjphcs2001/31/9/31_9_755/_pdf
【A】粉砕後に水(約55℃)で5分間の条件で簡易懸濁可能である。
粉砕しない状態 (錠剤) であれば、水(約55℃)の条件下で10分後でも溶けない。
(参考 : 内服薬 経管投与ハンドブック 第3版)
【A】粉砕後に遮光保存すれば、粉砕は可能であると考えられる。
室温遮光下で5週間、外観および含量に変化は認めれらない。光により徐々に分解される可能性がある。口のしびれや苦味あり。
(錠剤・カプセル剤 粉砕ハンドブック 第7版)