【Q】ラグノスNF経口ゼリーとラグノス経口ゼリーの違いは?

【A】ラグノスNF経口ゼリーは2018年9月に製造販売承認を得た薬剤である。ラグノス経口ゼリーは2009年9月に薬価収載済である。

ラグノスゼリー分包の成分は「日局」ラクツロースであるが、ラグノスNF経口ゼリーの成分結晶ラクツロースに変更となった。結晶ラクツロースに変更することにより 、夾雑物であるガラクトースや乳糖が減少し、ラクツロース起因の甘みが抑制され、服薬しやすくなった。
さらに、ラグノス経口ゼリーは慢性便秘症の適応がなかったが、ラグノスNF経口ゼリー慢性便秘症の適応が追加された。

気になる点は、モニラック・シロップ65%などのラクツロースシロップ剤には「小児における便秘の改善」の適応があるが、ラグノスNF経口ゼリーとラグノス経口ゼリーは小児の適応はない。

ラグノスNF経口ゼリー分包
成分
結晶ラクツロース(1g)‥541.67mg(ラクツロースとして)
〔本剤1包(12g)中にラクツロース6.5gを含有する。〕

無色~淡褐色のゼリー様である。

効能・効果
慢性便秘症 (器質的疾患による便秘を除く)
高アンモニア血症に伴う下記症候の改善精神神経障害、手指振戦、脳波異
産婦人科術後の排ガス・排便の促進

用法・用量
1. 慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)
通常、成人には本剤24g(本剤2包)を1日2回経口投与する。症状により適宜増減するが、1日最高用量は72g(本剤6包)までとする。
2. 高アンモニア血症に伴う症候の改善
通常、成人には本剤12~24g(本剤1~2包)を1日3回(1日量と して本剤3~6包)経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。
3. 産婦人科術後の排ガス・排便の促進
通常、成人には本剤12~36g(本剤1~3包)を1日2回(1日量と して本剤3~6包)経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。

 

ラグノスゼリー分包16.05g (既存薬)
成分
「日局」ラクツロース(1g)‥404.96mg(ラクツロースとして) 〔本剤 1 包(16.05g )中にラクツロース 6.500g を含有する。〕

淡褐色〜褐色のゼリー様 で、特有のにおいがあり、味は甘い。

効能・効果
高アンモニア血症に伴う下記症候の改善
精神神経障害、手指振戦、脳波異常
産婦人科術後の排ガス・排便の促進

用法・用量
通常、成人1日量 48.1〜96.2g(本剤3〜6包)を高アンモニ ア血症の場合 3 回、産婦人科術後の排ガス・排便の目的には朝 夕2回に分けて経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。

 

【Q】調剤報酬明細書の記載について (薬Aなど) 〜2018年調剤報酬改定〜

【A】以下に示すとおりである。

薬A (41点)‥調剤基本料1を算定。6月以内に再度処方箋を持参し、手帳有の患者。

薬B (53点)‥調剤基本料1を算定。6月以内に再度処方箋を持参し、手帳無の患者。

薬C (53点)‥調剤基本料1を算定。6月以内に再度処方箋を持参しなかった患者。


薬他A (53点)‥調剤基本料1以外を算定。6月以内に再度処方箋を持参し、手帳有の患者。

薬他B (53点)‥調剤基本料1以外を算定。6月以内に再度処方箋を持参し、手帳無の患者。

薬他C (53点)‥調剤基本料1以外を算定。6月以内に再度処方箋を持参しなかった患者。


薬3A (41点)‥調剤基本料3を算定。6月以内に再度処方箋を持参し、手帳有の患者。

薬3B (41点)‥調剤基本料3を算定。6月以内に再度処方箋を持参し、手帳無の患者。

薬3C (41点)‥調剤基本料3を算定。6月以内に再度処方箋を持参しなかった患者。


薬特A (13点)‥薬剤服用歴管理指導料の特例を算定。6月以内に再度処方箋を持参し、手帳有の患者。

薬特B (13点)‥薬剤服用歴管理指導料の特例を算定。6月以内に再度処方箋を持参し、手帳無の患者。

薬特C (13点)‥薬剤服用歴管理指導料の特例を算定。6月以内に再度処方箋を持参しなかった患者。

 

【Q】ベポタスチン錠 (タリオンの後発品) は小児への使用は可能か?

【A】現時点 (2018年11月)では、タリオン錠の後発品はAGを含めて、小児への適応はなく、成人(15歳以上)のみで使用可能である。

2019年11月現在、タリオン錠の後発品も随時、小児への適応を追加しているので、各社の最新の添付文書を確認することが必要である。(2019年11月追記)

先発品 (タリオン錠) の小児適用には再審査期間が2019年5月25日まで設定されている。今後再審査期間の終了後に小児への適応が追加されると考えられる。

先発品であるタリオン錠・OD錠5mg/10mgのみ以下の記載がある。

<小児>
通常、7歳以上の小児にはベポタスチンベシル酸塩として1回10mgを1日2回経口投与する。

【Q】ジャヌビア錠は簡易懸濁法が可能か?

【A】ジャヌビア錠の簡易懸濁法に関するデータは存在しない。

また、同様にグラクティブ錠の簡易懸濁法に関するデータも存在しない。

しかし、実臨床で、胃瘻患者に対してジャヌビア錠50mgは簡易懸濁法を用いて、問題なく溶解し、投与可能であった。(薬剤師在宅訪問における1症例)

 

【Q】ゾフルーザ錠の服薬タイミングは食前?食後?

【A】添付文書には食前、食後を指定した用法に関する記載はない。
また、塩野義製薬が2018年9月に作成した「ゾフルーザ錠のよくあるお問い合わせ」には食前・食後に関わらず服薬可能と記載がある。インフルエンザと診断されれば、できるだけ速やかに服薬するほうがよいと思われる。
以下に抜粋したゾフルーザのインタビューフォーム によると食前投与のほうが、CmaxやAUCは高いと記載があるが、薬物治療効果には変わりないということなのであろう。

食事・併用薬の影響
健康成人男性を対象に,本剤40 mgを空腹時(14例)又は普通食摂取後(14例)に単回経口投与したときのバロキサビル マルボキシル活性体の薬物動態パラメータを表Ⅶ-4,平均血漿中濃度推移を図Ⅶ-3に示す。空腹時投与と比べ食後投与でCmaxは48%,AUCは36%減少した。Tmaxの中央値はいずれも4時間であった。
(ゾフルーザ錠 インタビューフォーム)

 

用法用量

1. 通常,成人及び12歳以上の小児には,20mg錠2錠又は顆粒4包(バロキサビル マルボキシルとして40mg)を単回経口投与する。ただし,体重80kg以上の患者には20mg錠4錠又は顆粒8包(バロキサビル マルボキシルとして80mg)を単回経口投与する。

2. 通常,12歳未満の小児には,以下の用量を単回経口投与する。
40kg以上 → 20mg錠2錠又は顆粒4包(バロキサビル マルボキシルとして40mg)
20kg以上40kg未満 →20mg錠1錠又は顆粒2包(バロキサビル マルボキシルとして20mg)
10kg以上20kg未満 → 10mg錠1錠( バロキサビル マルボキシルとして10mg)
(添付文書 : ゾフルーザ錠10mg / ゾフルーザ錠20mg / ゾフルーザ顆粒2%分包)

【Q】 コンスタン錠 (アルプラゾラム) の処方日数の投与制限は?

【A】コンスタン0.4mg錠/コンスタン0.8mg錠 (アルプラゾラム) の処方日数は1回30日分が限度である。

療担規則第二十条第二号ヘ及びト並びに第二十一条第二号へ並びに療担基準第二十条第三号ヘ及びト並びに第二十一条第三号ヘの厚生労働大臣が定める投薬量又は投与量が三十日分を限度とされる内服薬及び外用薬並びに注射薬

30日分が限度

内服薬
アルプラゾラム、エスタゾラム、エチゾラム、オキシコドン塩酸塩、オキシコドン塩酸塩水和物、オキサゾラム、クアゼパム、クロキサゾラム、クロチアゼパム、クロルジアゼポキシド、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、ゾピクロン、ゾルピデム酒石酸塩、トリア ゾラム、ニメタゼパム、ハロキサゾラム、プラゼパム、フルジアゼパム、フルニトラゼパム、フルラゼパム塩酸塩、ブロチゾラム、ブロマゼパム、ペモリン、メダゼパム、メチルフェニデート塩酸塩、モダフィニル、モルヒネ塩酸塩、モルヒネ硫酸塩、ロフラゼプ酸エチル、ロラゼパム又はロルメタゼパムを含有する内服薬並びにクロルプロマジン・プロメタジン配合剤、メペンゾラート臭化物・フェノバルビタール配合剤及びプロキシフィリン・エフェドリン配合剤

外用薬
フェンタニル、フェンタニルクエン酸塩又はモルヒネ塩酸塩を含有する外用薬 注射薬 フェンタニルクエン酸塩、ブプレノルフィン塩酸塩又はモルヒネ塩酸塩を含有する 注射薬

90日分が限度
ジアゼパム、ニトラゼパム、フェノバルビタール、クロナゼパム又はクロバザムを含有する内服薬及びフェニトイン・フェノバルビタール配合剤

14日分が限度
投薬期間の上限が 30 日及び 90 日の向精神薬以外の向精神薬

(平成18年 3月 6日厚生労働省告示第107号) (平成20年3月19日厚生労働省告示第97号)(平成28年10月13日厚生労働省告示第365)

【Q】 エバミール錠 (ロルメタゼパム) の処方日数の投与制限は?

【A】エバミール錠1.0 (ロルメタゼパム) の処方日数は1回30日分が限度である。

療担規則第二十条第二号ヘ及びト並びに第二十一条第二号へ並びに療担基準第二十条第三号ヘ及びト並びに第二十一条第三号ヘの厚生労働大臣が定める投薬量又は投与量が三十日分を限度とされる内服薬及び外用薬並びに注射薬

30日分が限度

内服薬
アルプラゾラム、エスタゾラム、エチゾラム、オキシコドン塩酸塩、オキシコドン塩酸塩水和物、オキサゾラム、クアゼパム、クロキサゾラム、クロチアゼパム、クロルジアゼポキシド、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、ゾピクロン、ゾルピデム酒石酸塩、トリア ゾラム、ニメタゼパム、ハロキサゾラム、プラゼパム、フルジアゼパム、フルニトラゼパム、フルラゼパム塩酸塩、ブロチゾラム、ブロマゼパム、ペモリン、メダゼパム、メチルフェニデート塩酸塩、モダフィニル、モルヒネ塩酸塩、モルヒネ硫酸塩、ロフラゼプ酸エチル、ロラゼパム又はロルメタゼパムを含有する内服薬並びにクロルプロマジン・プロメタジン配合剤、メペンゾラート臭化物・フェノバルビタール配合剤及びプロキシフィリン・エフェドリン配合剤

外用薬
フェンタニル、フェンタニルクエン酸塩又はモルヒネ塩酸塩を含有する外用薬 注射薬 フェンタニルクエン酸塩、ブプレノルフィン塩酸塩又はモルヒネ塩酸塩を含有する 注射薬

90日分が限度
ジアゼパム、ニトラゼパム、フェノバルビタール、クロナゼパム又はクロバザムを含有する内服薬及びフェニトイン・フェノバルビタール配合剤

14日分が限度
投薬期間の上限が 30 日及び 90 日の向精神薬以外の向精神薬

(平成18年 3月 6日厚生労働省告示第107号) (平成20年3月19日厚生労働省告示第97号)(平成28年10月13日厚生労働省告示第365)

【Q】 リタリン錠10mg (メチルフェニデート) の処方日数の投与制限は?

【A】リタリン錠10mg (メチルフェニデート) の処方日数は1回30日分が限度である。第一種向精神薬である。添付文書に記載もある。

投薬期間制限医薬品に関する情 報
本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)に基づき、投薬期間は1回30日間分を限度とされています。
(リタリン錠10mg 添付文書)

 

療担規則第二十条第二号ヘ及びト並びに第二十一条第二号へ並びに療担基準第二十条第三号ヘ及びト並びに第二十一条第三号ヘの厚生労働大臣が定める投薬量又は投与量が三十日分を限度とされる内服薬及び外用薬並びに注射薬

30日分が限度

内服薬
アルプラゾラム、エスタゾラム、エチゾラム、オキシコドン塩酸塩、オキシコドン塩酸塩水和物、オキサゾラム、クアゼパム、クロキサゾラム、クロチアゼパム、クロルジアゼポキシド、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、ゾピクロン、ゾルピデム酒石酸塩、トリア ゾラム、ニメタゼパム、ハロキサゾラム、プラゼパム、フルジアゼパム、フルニトラゼパム、フルラゼパム塩酸塩、ブロチゾラム、ブロマゼパム、ペモリン、メダゼパム、メチルフェニデート塩酸塩、モダフィニル、モルヒネ塩酸塩、モルヒネ硫酸塩、ロフラゼプ酸エチル、ロラゼパム又はロルメタゼパムを含有する内服薬並びにクロルプロマジン・プロメタジン配合剤、メペンゾラート臭化物・フェノバルビタール配合剤及びプロキシフィリン・エフェドリン配合剤

外用薬
フェンタニル、フェンタニルクエン酸塩又はモルヒネ塩酸塩を含有する外用薬 注射薬 フェンタニルクエン酸塩、ブプレノルフィン塩酸塩又はモルヒネ塩酸塩を含有する 注射薬

90日分が限度
ジアゼパム、ニトラゼパム、フェノバルビタール、クロナゼパム又はクロバザムを含有する内服薬及びフェニトイン・フェノバルビタール配合剤

14日分が限度
投薬期間の上限が 30 日及び 90 日の向精神薬以外の向精神薬

(平成18年 3月 6日厚生労働省告示第107号) (平成20年3月19日厚生労働省告示第97号)(平成28年10月13日厚生労働省告示第365)

【Q】ビムパット錠の粉砕と簡易懸濁法の可否は?

【A】ビムパット錠50mg、ビムパット錠100mgは粉砕や簡易懸濁法は可能であると考えられる。以下のデータを参考とする。

ビムパット錠50mg / ビムパット錠100mg
(簡易懸濁法について)
55°C (温湯)を20cc の条件下で、5分で溶解する。8Frを通過。

(粉砕について)
粉砕後は25°C、RH75%、暗所、開放の条件下で含量、性状、水分量に変化なし。

 

※粉砕や簡易懸濁法の可否については適応外の使用であるため各施設の医療担当者の裁量と判断になります。

【Q】患者から返却された調剤済麻薬の廃棄は? (薬局)

【A】麻薬小売業者 (薬局解開設者)自ら、若しくは管理薬剤師が、他の職員立会いの下に廃棄する。また、廃棄後30日以内に調剤済麻薬廃棄届を管轄保健所に届け出る。麻薬帳簿にその旨を記載し、調剤済麻薬廃棄届の写しを保管する。

麻薬帳簿には患者指名、廃棄日、廃棄数量、立ち会い者署名、調剤済廃棄届の提出日を記載する必要がある。

※外来患者に一旦交付された麻薬を患者又は患者の家族から譲り受けた場合には、その麻薬を立ち会いの下廃棄する。この場合、麻薬帳簿に受入欄に受入数量を (   ) 書き(括弧書き)  で記入する。残数には加えないようにする。廃棄後、30日以内に「調剤済麻薬廃棄届」を提出する。
(麻薬・向精神薬・覚せい剤原料取り扱いの手引き)

 

例1 : 処方変更、患者の死亡などにより患者等から譲り受けた麻薬
例2 : 調剤後に破損などに事故があり、回収された麻薬 (アンプルなどの麻薬注射剤は除く)

患者から返却された調剤済麻薬の廃棄は
・他の職員立会いの下に廃棄する
・調剤済麻薬廃棄届は廃棄後30日以内
・麻薬帳簿への記載 (廃棄日、廃棄数量、立ち会い者署名、調剤済廃棄届の提出日など)

(参考 : 麻薬・向精神薬・覚せい剤原料取り扱いの手引き)

 

以下の記事も参考にする。

【Q】使用済み貼付剤麻薬の廃棄方法は?(患者使用後の回収)

【Q】麻薬廃棄届が必要な場合は?(薬局)

【Q】在宅医療で輸液ポンプ内に残った麻薬の廃棄方法は?

https://sagasudi.com/【q】医療用麻薬オキシコンチン錠の廃棄方法は?/ ‎