- 切除不能な進行再発の「非小細胞肺癌、胃癌、膵癌、大腸癌」のみの適用
- 診療報酬明細書の適応欄に以下のア〜エの該当項目を記載する
ア 6ヶ月以内に5%以上の体重減少と食欲不振
イ 疲労または倦怠感 (CTCAEのGrade1以上など参考にする)
ウ 全身の筋力低下 (握力や歩行速度、椅子立ち上がりなどのも参考にする)
エ CRP値0.5mg/dL超、ヘモグロビン値12g/dL未満又はアルブミン値3.2g/dL未満のいずれか一つ以上 - 「投与開始後3週間時点における効果の評価」や「12週間を超える投与継続の検討」を行った直近の年月日を記載する
【Q】エドルミズ錠50mgが空腹時投与の理由は?
【A】エドルミズ錠50mgは食後2時間投与後に服薬すると効果低下の可能性があること、食事によらずに服薬できるように空腹時と決定された。
・食後2時間投与した場合のCmax→0.31倍 AUC→0.49倍
・食前投与と空腹時投与の薬物動態はほとんど変わらなかった
・服薬後1時間は食事をしないこと
【新薬】エドルミズ錠50mgとは?簡潔なまとめ
・成分‥アナモレリン塩酸塩
・がん悪液質を治療することで、食欲を増進し、主に骨格筋や臓器組織から構成される徐脂肪体重の減少を阻止できる
・100mgを1日1回、空腹時に服薬 (食後服薬は効果低下)
・切除不能な進行再発の「非小細胞肺癌、胃癌、膵癌、大腸癌」によるがん悪液のみに適応がある
・6ヶ月以内に5%以上の体重減少と食欲不振があり、かつ次の①〜③のうち2つ以上を認める ①疲労・倦怠感 ②全身の筋力低下 ③CRP値0.5mg/dL超、Hb値12g/dL未満又はAlb値3.2g/dL未満 (診療報酬明細書の適応欄に該当項目の記載が必要)
・グレリン様作用を有している
・グレリンは食欲を制御するペプチドホルモンの一種 (成長ホルモン放出促進因子受容体タイプ1aの内因性アドニスト) →食欲亢進作用、体重増加作用、脂肪生成促進、糖代謝への関与、消化管運動調節、サイトカイン産生制御等の生理作用
・主な副作用 γ-GTP増加6.4% HbA1c増加5.9%
【NEWS】アルファカルシドール錠「アメル」供給停止 代替薬は?2021年7月
アルファカルシドール錠「アメル」0.25μg、0.5μg、1.0μgが供給停止となる。
理由は、添加物ステアリン酸マグネシウムが承認書に未記載であったため、承認書と製造実態の齟齬によるものである。
代替薬であるエルデカルシトールも供給が不足する事態となっており、日本骨代謝学会や日本骨粗鬆症学会から提言が以下の通り、発出された。
1. エルデカルシトールをアルファカルシドールに変更することは避ける。
2. 新規に骨粗鬆症治療を開始する場合は、エルデカルシトールやアルファカルシドールは 避ける。
3. アルファカルシドールもしくはエルデカルシトールを他の薬剤と併用している場合は、 必要性を検討し、短期間休薬できるようであれば一旦休薬する。
4. デノスマブと併用の場合は、可能であればエルデカルシトールやアルファカルシドール をデノタスに変更する。
5. エルデカルシトールやアルファカルシドールを単剤で処方の場合は、他の薬剤への変更 を検討する。なお、骨粗鬆症治療は中断しないことが望ましい。
6. ビタミン D 不足・欠乏に対しては、サプリメントとして天然型ビタミンDの補充を考慮する。
7. アルファカルシドールもしくはエルデカルシトールを処方する場合は、できる限り長期 処方を避ける(30日処方までとする)
【NEWS】リバロOD錠1mg 自主回収 代替薬は? 2021年7月
使用期限内の全ロットのリバロOD錠1mgが自主回収となる。
安定性試験の結果、3年間の有効期間の安定性を確保できなかったことが理由である。純度試験 (類縁物質) が規格外であった。
対象規格は「PTP100錠」「PTP140錠」「PTP500錠」「PTP700錠」「バラ500錠」とすべての規格である。
代替薬は「各社後発品やリバロ錠1mg」である。
【Q】テリボン皮下注オートインジェクターの室温における安定性は?
【A】テリボン皮下注28.2μgオートインジェクターを誤って室温で保存した場合、「3日間まで」かつ、「30°C以下での保存」であれば、その後、使用可能である。ただし、すぐに使用しない場合は、気づいた時点で冷蔵庫に保管する必要がある。
基本的には、テリボン皮下注28.2μgオートインジェクターは冷蔵庫(2~8℃)で保存し、凍らせないことが必要である。
(参考 : テリボン皮下注28.2μgオートインジェクター 使い方ガイドブック)
【まとめ】ジクトルテープ75mgとは?簡潔に
ジクトルテープ75mgのまとめ
- 癌性疼痛に世界で初めて承認された経皮吸収型NSAIDs
- 適用 : がん性疼痛
- 1日1回 2枚 MAX3枚
- 貼付部位 : 胸部、腹部、 上腕部、背部、腰部又は大腿部
- モーラステープ20mgと同じ大きさ (7cm × 10cm)
- ジクトルテープ75mg 2枚 ≒ ジクロフェナク錠25mg 2.67錠
- AUC : ジクトルテープ75mg 3枚 (225mg) 1日1回 反復投与 ≒ ジクロフェナク錠 100mg /日 を反復投与した際の AUC と同程度
【NEWS】ツートラム錠50mg, 100mg, 150mgの特徴は?
- 成分はトラマドール
- 1日2回製剤
- 同成分が含まれた既存薬としてトラマールOD錠 (1日4回)、ワントラム錠 (1日1回)、トラムセット配合錠 (1日4回)がある。
- 速放部 (着色部) と徐放部 (白色) の2層錠から成る (着色部 : 50mg製剤 ‥淡黄色、100mg製剤‥淡紅色、150mg製剤‥淡橙色)
- 速放部の主薬量‥35% 徐放部の主薬量‥65%
- 適用は慢性疼痛のみ。がん性疼痛の適用はない。(2021年5月時点)
- トラマールOD錠やワントラム錠はがん性疼痛の適用はある
- 半減期 約 7〜12時間、最高血中濃度 約1〜2.6時間 →1日2回投与
- プレガバリン (リリカ) やセレコキシブ (セレコックス)は1日2回投与であり、併用時の服薬アドヒアランスは1日1回製剤(ワントラム錠)に比べて低下しない
- 2層構造であるため、粉砕は不可
【Q】ツートラム錠50mg,100mg,150mgは1包化可能か?
【A】硬度が低下する可能性があるが基準以内(30N以上)であるため、1包化は可能と考えられる。「無包装状態での安定性」、「半透明分包紙(材質:グラシン紙)」、「透明分包紙(材質:セロファン、ポリエチレン)」の保存で120日間、外観、含量、硬度については基準値以内であった。
【条件 : 25℃ , 75%RH:裸錠 (シャーレ開放), 120日間保存】
・性状 (外観) 変化なし
・純度試験 適合
・溶出性 適合
・含量(%) 〈50mg錠 100.1%〉 〈100mg錠 97.9%〉 〈150mg錠 99.3%〉
・硬度(N) 〈50mg錠 31N 〉 〈100mg錠 40N〉 〈150mg錠 44N〉
【Q】薬局薬剤師が居宅療養管理指導を行う場合、処方箋に指示の記載が必要か?
【A】処方箋に「要訪問」「訪問指導を行うこと」「居宅療養管理指導」などの記載が必要である。処方箋以外にもメール、FAX等による指示でも可能である。加えて、指示期間 (最大6ヶ月)の記載も必要であるが、指示期間が1ヶ月以内の場合や、処方日数と同じであれば指示期間の記載は不要である。以下に根拠となる公的文書を記載する。
問3 居宅療養管理指導における医師又は歯科医師の指示は、どのような方法で行えばよいか。
(答)
・ 指示を行うにあたっては、当該居宅療養管理指導に係る指示を行う医師又は歯科医師と同じ居宅療養管理指導事業所に勤務する者に指示する場合や緊急等やむを得ない場合を除き、診療状況を示す文書、処方箋等 (メール、FAX等でも可) (以下「文書等」という。)に、「要訪問」「訪問指導を行うこと」等、指示を行った旨がわかる内容及び指示期間 (6月以内に限る。)を記載すること。ただし、指示期間については、1か月以内 (薬剤師への指示の場合は処方日数(当該処方のうち最も長いもの) 又は1か月のうち長い方の期間以内) の指示を行う場合は記載不要であり、緊急等やむを得ない場合は後日指示期間を文書等により示すこと。
・ なお、医師又は歯科医師の指示がない場合は算定できないことに留意すること。
※ 平成18年4月改定関係Q&A(Vol.1)(平成18年3月22日)問8は削除する。
(令和3年度介護報酬改定に関するQ&A (Vol.5)(令和3年4月9日)」 の送付について)