【Q】小児に使用できる吸入薬は? (気管支喘息)

【A】添付文書上に小児に対する喘息の適応がある薬剤を以下に示す。

ステロイド+β2刺激

  • アドエア100ディスカス (サルメテロール+フルチカゾン)
  • アドエア50エアゾール(サルメテロール+フルチカゾン)

ステロイド

  • オルベスコ50μgインヘラー(シクレソニド)
  • オルベスコ100μgインヘラー(シクレソニド)
  • オルベスコ200μgインヘラー(シクレソニド)
  • キュバール50エアゾール (べクロメタゾン)
  • キュバール100エアゾール(べクロメタゾン)
  • パルミコート100μgタービュヘイラー (ブデソニド)
  • パルミコート200μgタービュヘイラー(ブデソニド)
  • フルタイド50μgエアゾール(フルチカゾン)
  • フルタイド100μgエアゾール(フルチカゾン)

β2刺激

  • サルタノールインヘラー100μg (サルブタモール)
  • セレベント25ロタディスク (サルメテロール)
  • セレベント50ロタディスク(サルメテロール)
  • セレベント50ディスカス(サルメテロール)
  • メプチンエアー10μg (プロカテロール)
  • メプチンキッドエアー5μg (プロカテロール)

 

 

アドエア100ディスカス28吸入用

小児には、症状に応じて以下の用法・用量に従い投与する。

1回サルメテロールとして25μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μgを1日2回吸入投与
・アドエア50エアゾール 1回1吸入
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回吸入投与
・アドエア100ディスカス 1回1吸入
・アドエア50エアゾール 1回2吸入

(参考)
1回サルメテロールとして25μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μgを1日2回
・アドエア50エアゾール:1回1吸入1日2回

1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回
・アドエア100ディスカス:1回1吸入1日2回
・アドエア50エアゾール:1回2吸入1日2回

小児の用法・用量が承認されている製剤は、ディスカス製剤ではアドエア100ディスカスのみ、エアゾール製剤ではアドエア50エアゾールのみである。

 

 

オルベスコ50μgインヘラー112吸入用   
オルベスコ100μgインヘラー56吸入用   
オルベスコ100μgインヘラー112吸入用  
オルベスコ200μgインヘラー56吸入用

通常、小児にはシクレソニドとして100〜200μgを1日1回吸入投与する。なお、良好に症状がコントロールされている場合は50μg1日1回まで減量できる。

 

キュバール50エアゾール 
キュバール100エアゾール

小児には、通常1回50μgを1日2回口腔内に噴霧吸入する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は、成人では800μg、小児では200μgを限度とする。

 

サルタノールインヘラー100μg

サルブタモールとして、通常成人1回200μg(2吸入)、小児1回100μg(1吸入)を吸入する。なお、年令、症状により適宜増減する。

用法用量に関連する使用上の注意
患者又は保護者に対し、本剤の過度の使用により、不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、次の事項及びその他必要と考えられる注意を与えること。

成人1回2吸入、小児1回1吸入の用法・用量を守り(本剤は、通常3時間以上効果が持続するので、その間は次の吸入を行わないこと)、1日4回(原則として、成人8吸入、小児4吸入)までとすること。

 

セレベント25ロタディスク   35.50   25μg1ブリスター
セレベント50ロタディスク   48.90   50μg1ブリスター
セレベント50ディスカス

小児にはサルメテロールとして1回25μgを1日2回朝および就寝前に吸入投与する。なお、症状に応じて1回50μg1日2回まで増量できる。

 

パルミコート100μgタービュヘイラー112吸入  
パルミコート200μgタービュヘイラー56吸入 
パルミコート200μgタービュヘイラー112吸入

通常、小児には、ブデソニドとして1回100〜200μgを1日2回吸入投与する。
なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は800μgまでとする。
また、良好に症状がコントロールされている場合は100μg1日1回まで減量できる。

 

フルタイド50μgエアゾール120吸入用 
フルタイド100μgエアゾール60吸入用

小児には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回50μgを1日2回吸入投与する。
なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は成人では800μg、小児では200μgを限度とする。

 

メプチンエアー10μg吸入100回

プロカテロール塩酸塩水和物として、通常成人1回20μg(2吸入)、小児1回10μg(1吸入)を吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

用法・用量に関連する使用上の注意
患者又は保護者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、次の事項及びその他必要と考えられる注意を与えること。
成人1回2吸入、小児1回1吸入の用法・用量を守り、1日4回(原則として成人8吸入、小児4吸入)までとすること。

 

メプチンキッドエアー5μg吸入100回
プロカテロール塩酸塩水和物として、通常成人1回20μg(4吸入)、小児1回10μg(2吸入)を吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

用法・用量に関連する使用上の注意
患者又は保護者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、次の事項及びその他必要と考えられる注意を与えること。
成人1回4吸入、小児1回2吸入の用法・用量を守り、1日4回(原則として成人16吸入、小児8吸入)までとすること。

【Q】エイベリス点眼液0.002%の処方日数の投与制限は?

【A】エイベリス点眼液0.002%は2019年11月末日までは1回14日分が限度である。

2019年12月1日から長期投与可能である。

薬価収載日は2018年11月20日である。発売日は2018年11月27日である。

添付文書にも以下の記載がある。

長期投与医薬品に関する情報
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第97号 (平成20年3月19日付) に基づき、薬価基準収載後1年を経過する月 の末日までは、1回14日分を限度として投薬すること。

効果・効能
緑内障、高眼圧症

用法・用量
1回1滴、1日1回点眼する。

【Q】ローブレナ錠の処方日数の投与制限は?

【A】ローブレナ錠25mg / ローブレナ錠100mgは2019年11月末日までは1回14日分が限度である。

2019年12月1日から長期投与可能である。

薬価収載は2018年11月である。

添付文書にも以下の記載がある。

長期投与医薬品に関する情報
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付) に基づき、2019年11月末日までは、投薬期間は1回14日分を限度とされています。

効果・効能
ALKチロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性又は不耐容のALK融合遺伝子 陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

用法・用量
通常、成人にはロルラチニブとして1日1回100mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

【Q】ベージニオ錠の処方日数の投与制限は?

【A】ベージニオ錠50mg / ベージニオ錠100mg / ベージニオ錠150mgは2019年11月末日までは1回14日分が限度である。

2019年12月1日から長期投与可能である。

薬価収載は2018年11月である。

添付文書にも以下の記載がある。

長期投与医薬品に関する情報
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基 づき、平成31年11月末日までは、投薬期間は1回14日分を限度とされています。

【効能・効果】
ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
【用法・用量】

内分泌療法剤との併用において、通常、成人にはアベマシクリ ブとして1回150mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

【Q】ゾスパタ錠40mgの処方日数の投与制限は?

【A】ゾスパタ錠40mgは2019年11月末日までは1回14日分が限度である。
2019年12月1日から長期投与可能である。
薬価収載は2018年11月である。

添付文書にも以下の記載がある。

長期投与医薬品に関する情報
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107 号(平成18年 3 月 6 日付)に基づき、平成31年11月末日までは、 1 回14日分を超える投薬は認められていない。

 

ゾスパタ錠40mgの適応は再発又は難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病である。

【Q】ヒルドイドフォーム0.3%の後発品変更は?

【A】後発品変更のルール上では、ヒルドイドフォーム0.3%は下記に示すヘパリン類似物質外用泡状スプレーやヘパリン類似物質外用スプレーに後発品変更可能である。
しかし、ヒルドイドフォーム0.3%の規格単位は1本92gであるが、泡状スプレー0.3%や外用スプレーの規格単位は1本100gである。
そのため、ヒルドイドフォーム0.3%を後発品に変更するには、疑義照会による用量変更を行う必要がある。実務上はヒルドイドフォーム0.3%の後発品変更は難しいと考えられる。

ヒルドイドフォーム0.3% 後発品一覧

・ヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%「PP」
・ヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%「ニットー」
ヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%「日本臓器」
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「YD」
・ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「テイコク」
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「PP」
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「TCK」
・ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「サトウ」
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「日新」
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「ファイザー」
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「ニプロ」
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「ニットー」
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「日医工」 

 

【NEWS】ヒルドイドフォーム0.3% 発売

【Q】ヒルドイドフォーム0.3%の処方方法は?処方単位は?

 

【Q】モビコール配合内用剤の処方日数の投与制限は?

【A】モビコール配合内用剤は2019年11月末日までは1回14日分が限度である。
2019年12月1日から長期投与可能である。
薬価収載と販売開始は2018年11月である。

添付文書にも以下の記載がある。

長期投与医薬品に関する情報
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号 (平成18年3月6日付) に基づき、2019年11月末日までは、投薬期間は1回14日分を限度とされている。

【Q】ベオーバ錠の処方日数の投与制限は?

【A】ベオーバ錠は2019年11月末日までは1回14日分が限度である。
2019年12月1日から長期投与可能である。
薬価収載と販売開始は2018年11月である。

添付文書にも以下の記載がある。

投与期間制限医薬品に関する情報
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号 (平成18年3月6日付、一部改正) に基づき、2019年11月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。
(ベオーバ錠50mg 添付文書)

【NEWS】テネリア錠40mg 新発売 2018年11月

テネリア錠の規格は20mgのみであったが、2018年11月28日に新規格であるテネリア錠40mgが薬価基準収載された。発売日は2018年12月3日である。

テネリア錠の通常用量は20mg/日であるが、効果不十分の場合は40mg/日まで増量可能である。

テネリア錠20mgの薬価154.60 (2018年12月時点)
テネリア錠40mgの薬価231.00 (2018年12月時点)

テネリアを40mg/日使用する場合は、薬価や錠数の面からテネリア錠40mgのメリットは大きいと考えられる。

テネリア錠40mgの大きさは20mgと比較して若干 (直径1.5mm、厚さ1.4mm) 大きい程度である。

【用法・用量】
通常, 成人にはテネリグリプチンとして20mgを1日1 回経口投与する. なお, 効果不十分な場合には, 経過を十分に観察しながら40mg1日1 回に増量することができる.
(テネリア錠 添付文書)

【NEWS】ネオキシテープの大きさとデザイン変更 2018年11月

2018年11月にネオキシテープの仕様変更がされた。変更品の出荷予定時期は2018年12月中旬頃である。

大きな変更点は、以下の4つである。

  1. 貼付剤のサイズが大きくなった
  2. 包装袋の入り数が1枚入りから7枚入りに変更となった
  3. 包装袋にチャックが付いた
  4. 包装袋のデザインが変更となった

【コメント】貼付剤の大きさが変更となり、現行の製剤と比較して一回り大きくなった。ネオキシテープの大きさは変更前59.9mm×59.9m  (面積 35㎠) → 変更後73.0mm×73.0mm (面積は52.5㎠) となった。面積を大きくすることで、単位面積当たりの薬物含量を減らすということである。

ネオキシテープはかぶれなどの副作用が比較的多く、実際の臨床現場においてもかぶれを訴える患者がみられる。
臨床試験時にも総症例1169例中、545例 (46.6%) に適用部位皮膚炎545例 (46.6%) が報告されている。(ネオキシテープ73.5mg 添付文書より)

今回の仕様変更により単位面積当たりの薬物含量を減らすことで、かぶれなど皮膚関連の副作用を軽減させることが最大の狙いと考えられる。旧製剤と新製剤で生物学的同等試験が行われており、安全性の結果は以下の通りとなっている。皮膚関連の副作用は減少していると考えられる。

新製剤 (73.0mm×73.0mm)  vs 旧製剤 (59.9mm×59.9mm)
適用部位紅斑 90.2% (37 / 41例)  vs 100.0% (41 / 41例)
適用部位掻痒感 19.5% (8 / 41例) vs 36.6% (15 / 41例)
適用部位刺激感 0.0% (0 / 41例) vs 2.4% (1 / 41例)
適応部位丘疹 2.4% (1 / 41例) vs 2.4% (1 / 41例)
適応部位熱感 4.9% (2 / 41例) vs 0.0% (0 / 41例)
(ネオキシテープ73.5mg 承認時評価資料、生物学同等性)
(臨床医薬 Vol.34, 10 (10), 2018)