【Q】ナゾネックス点鼻液のAG後発品はいつ発売される?

【A】ナゾネックス点鼻液の後発品であるモメタゾン点鼻液50μg「杏林」56噴霧用/モメタゾン点鼻液50μg「杏林」112噴霧用は2019年8月26日に発売されます。

モメタゾン点鼻液50μg「杏林」はAGであるため、デバイスはまったく同じです。

AG‥オーソライズド・ジェネリック。先発品と有効成分、添加物、原薬、製法などが同じである薬剤。

 

ちなみに、モメタゾン点鼻液50μg「MYL」はファイザー株式会社から発売済みですが、AGではありません。そのため、デバイスは先発品と少し異なっています。

【NEWS】コデインリン酸塩1% 12歳未満小児 禁忌

コデインリン酸塩1%「第一三共」
12歳未満の小児には禁忌となりました。コデインには小児の呼吸抑制のリスクがあるため2017年にFDAが添付文書にコデインを含む医薬品について12歳未満の患者への使用を追記したためです。

国内では18歳以下の呼吸抑制に関する重大な副作用報告は、医療用医薬品2例、一般用医薬品2例の報告がありました。死亡例はありませんが、米国と同様にコデインの12歳未満の禁忌へと添付文書の改訂が徐々にされています。

禁忌(次の患者には投与しないこと)
12歳未満の小児
投与しないこと。呼吸抑制の感受性が高い。海外において、死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。(添付文書 コデインリン酸塩1%「第一三共」)

【news】「ビクトーザ皮下注」の新製剤1.8mgペンの出荷開始予定日は?

【A】「ビクトーザ皮下注」はこれまでは1日0.9mgが最高用量であったが、1日1.8mgまで使用できるようになりました。

それに伴い、1.8mg投与に対応した、ビクトーザ皮下注18mgが2019年9月から出荷開始となります。

ダイアルがこれまでは0.9mg (0.3mg,0.6mg,0.9mg) までであったのが、1.8mg(0.3mg,0.6mg,0.9mg,1.2mg,1.5mg,1.8mg) に増えているということです。

通常、成人には、リラグルチド(遺伝子組換え)として、0.9mgを維持用量とし、1日1回朝又は夕に皮下注射する。ただし、1日1回0.3mgから開始し、1週間以上の間隔で0.3mgずつ増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減し、1日0.9mgで効果不十分な場合には、1週間以上の間隔で0.3mgずつ最高1.8mgまで増量できる。 (ビクトーザ皮下注 添付文書)

【NEWS】デパケンR錠100mg 自主回収 2019年7月8日

2019年7月8日にデパケンR錠100mgのクラスⅡの自主回収が発出されました。

【クラスII : その製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況又はその製品の使用等による重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況をいう。】

【Q】医薬品回収のクラスI・II・Ⅲの違いは?

まとめ

・溶出性が規格(4時間後:15~45%)の上限値を超え、不適合となる製品があった。

・流通品には規格外となった製品はない

・4時間経過時の有効成分の体内への吸収が早まる可能性が考えられますが、 12時間経過時の溶出性および含量は規格内

・製造年月日は2017年4月20日から2019年2月の製造ロット

http://www.info.pmda.go.jp/rgo/MainServlet?recallno=2-8936

【コメント】流通品には規格外となった製品はないが、回収するとのこと。2017年からなので、かなりの規模が大きい回収となりそうです。

『4時間経過時の有効成分の体内への吸収が早まる可能性が考えられますが、 12時間経過時の溶出性および含量は規格内』この文言の解釈も難しそうです。

 

【NEWS】ミニリンメルトOD錠25μg,50μg 製造販売承認 2019年6月18日

2019年6月18日に「ミニリンメルトOD錠25μg,50μg」が製造販売承認されました。

「ミニリンメルトOD錠25μg,50μg」はこれまでの「ミニリンメルトOD錠60μg,120μg,240μg」よりも低用量の薬剤となっています。

「ミニリンメルトOD錠25μg,50μg」は「男性における夜間多尿による夜間頻尿」のみの適応となっており、用量ごとに適応に注意が必要です。

従来発売されているミニリンメルトOD錠は60μg,120μg,240μgの規格であり、適応が異なっていました。

中枢性尿崩症→60μg, 120μg, 240μg

夜尿症→120μg, 240μg

【NEWS】ビレーズトリ エアロスフィア 製造販売承認 2019年6月

2019年6月18日に「ビレーズトリ エアロスフィア56吸入・120吸入」が製造販売承認を取得しました。

「ビレーズトリ エアロスフィア56吸入・120吸入」は、【グリコピロニウム臭化物・ホルモテロールフマル酸塩水和物配合剤(商品名:ビベスピ) 】に吸入ステロイド薬である【ブテゾニド 】を加えた配合剤で、COPD治療薬として使用される予定です。

現在、3種類含有された吸入薬は「テリルジー(ビランテロール/フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム臭化物)」のみです。

エアロスフィア・デリバリー・テクノロジーという次世代の薬剤送達技術を搭載した加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)を採用し、吸気力が低下しているために十分な吸気流量が得られにくい患者さんでも少ない負荷で吸入でき、薬剤が速やかに、かつ常に一定に肺に行き届くのが特徴です。

特徴を簡単に以下に示します。

・「抗コリン薬のグリコピロニウム」と「β₂刺激薬のホルモテロール」と「ステロイドのブテゾニド」の3剤の合剤

・加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)(エアゾールタイプ)の吸入薬。「エアロスフィア」というデバイスを新規採用している。インタビューフォームに写真が掲載されているが、フルティフォームなどの吸入剤と外観は大きく変わらない。

・エアロスフィア・デリバリー・テクノロジーと呼ばれる次世代の薬剤送達技術を使用している。

・十分な吸気流量が得られにくい高齢者でも吸入でき、薬剤が速やかに、常に一定に肺に入る

・適応はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)のみ

・成人には、「1回2吸入」を「1日2回吸入」投与


類似薬
【ビレーズトリ エアロスフィア ‥グリコピロニウム、ホルモテロール、ブテゾニド】

・シムビコート (ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤)

・フルティフォーム (フルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤)

・オーキシス (ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤)

・シーブリ (グリコピロニウム臭化物カプセル)

・ウルティブロ(インダカテロールマレイン酸塩・グリコピロニウム臭化物カプセル)

・パルミコート (ブデソニド)

【NEWS】ビベスピエアロスフィア 製造販売承認 2019年6月

2019年6月18日に「ビベスピ エアロスフィア28吸入,120吸入」が製造販売承認を取得しました。

「ビベスピ エアロスフィア」は、抗コリン薬のグリコピロニウム臭化物(LAMA=long-actng anti-muscarinic agent)とβ₂刺激薬のホルモテロールフマル酸塩水和物(LABA=long Acting β2 Agonist)の合剤で、COPD治療薬として使用される予定です。

成分としては「オーキシス」+「シーブリ」の組み合わせとなります。

 

特徴を簡単に以下に示します。

・「抗コリン薬のグリコピロニウム」と「β₂刺激薬のホルモテロール」の合剤

・加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)(エアゾールタイプ)の吸入薬。「エアロスフィア」というデバイスを新規採用している。インタビューフォームに写真が掲載されているが、フルティフォームなどの吸入剤と外観は大きく変わらない。

・エアロスフィア・デリバリー・テクノロジーと呼ばれる次世代の薬剤送達技術を使用している。

・十分な吸気流量が得られにくい高齢者でも吸入でき、薬剤が速やかに、常に一定に肺に入る

・適応はCOPDのみ

・成人には、「1回2吸入」を「1日2回吸入」投与

 

類似薬

ビベスピ エアロスフィア ‥グリコピロニウム、ホルモテロール

・シムビコート (ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤)

・フルティフォーム (フルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤)

・オーキシス (ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤)

・シーブリ (グリコピロニウム臭化物カプセル)

・ウルティブロ(インダカテロールマレイン酸塩・グリコピロニウム臭化物カプセル)

【NEWS】ソプレロール錠 販売名変更 経過措置は?

「ソプレロール錠20mg」の販売名が「硝酸イソソルビド錠20mg「日新」」に変更になり、2019年6月14日に薬価基準収載されました。後発品独自の名称から「成分名+会社名」に変更されます。これに伴い、PTPシートのデザインも変更されましたが、デザイン自体は大幅には変わっていません。(販売名称の文字部分が変更されたぐらい)

「ソプレロール錠20mg」の薬価基準経過措置期限は2020年3月31日です。

【NEWS】アジマイシン点眼液1%  製造販売承認 20190618

2019年6月18日に「アジマイシン点眼液1%」が製造販売承認を取得しました。

「アジマイシン点眼」はマクロライド系抗生物質点眼剤です。これまで「アジスロマイシン」の内服薬には、「ジスロマック錠」がありましたが、目薬はありませんでした。

現在、抗菌薬の点眼剤はニューキノロン系やアミノグリコシド系がほとんどでマクロライド系点眼薬は発売されていないのではと思います。

「アジマイシン点眼液1%」は用法に投与期間が明記されています。

〈結膜炎〉→1回1滴、1日2回2日間、その後、1日1回5日間点眼

〈眼瞼炎、麦粒腫、涙嚢炎〉→1回1滴、1日2回2日間、その後、1日1回12日間点眼

他の抗菌薬の点眼剤の添付文書には「本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最少限の期間の投与にとどめること。」などと記載されているものが多いです。

アジマイシン点眼液1%
〈適応菌種〉アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、コリネバクテリウム属、インフルエンザ菌、アクネ菌

〈適応症〉結膜炎 眼瞼炎、麦粒腫、涙嚢炎

用法及び用量
〈結膜炎〉
通常、成人及び7歳以上の小児には、1回1滴、1日2回2日間、その後、1日1回5日間点眼する。

〈眼瞼炎、麦粒腫、涙嚢炎〉
通常、成人には、1回1滴、1日2回2日間、その後、1日1回12日間点眼する。

代表的な抗菌目薬は以下のようになります。

  • オゼックス点眼液0.3% (成分 : トスフロキサシントシル酸塩水和物) 【ニューキノロン系】
  • オフロキサシン点眼液0.3%  (成分 : オフロキサシン) 【ニューキノロン系
  • ガチフロ点眼液0.3%    (成分 : ガチフロキサシン水和物) 【ニューキノロン系
  • ゲンタマイシン点眼液0.3%  (成分 : ゲンタマイシン硫酸塩)  【アミノグリコシド系
  • トブラシン点眼液0.3%  (成分 : トブラマイシン) 【アミノグリコシド系
  • ベストロン点眼用0.5%  (成分 : セフメノキシム塩酸塩)  【セフェム系
  • ノルフロキサシン点眼液0.3% (成分 : ノルフロキサシン) 【ニューキノロン系
  • パニマイシン点眼液0.3%  (成分 : ジベカシン硫酸塩) 【アミノグリコシド系
  • ベガモックス点眼液0.5%   (成分 : モキシフロキサシン塩酸塩) 【ニューキノロン系

【NEWS】イナビル吸入懸濁用160mgセット 製造販売承認 2019.6

【まとめ】イナビル 吸入懸濁用160mgセット

現在、抗インフルエンザ剤として「イナビル吸入粉末剤20mg」が発売されています。しかし、吸入力が弱い患者であれば、吸入が不良になるとの報告がいくつかあり、吸入製剤特有の問題がありました。例えば、「イナビル吸入粉末剤20mg」は4〜6歳の患者において、製薬メーカーから提供されている吸入確認笛を用いても粉末剤の吸入が不良となり罹病期間が延長するなどの報告がありました。
https://jphcs.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40780-017-0094-7

これらの背景から、2019年6月18日に「イナビル吸入懸濁用160mgセット」が製造販売承認を取得しました。この新剤型である「イナビル吸入懸濁用160mgセット」は生理食塩液を加えると白色の懸濁液となり、ジェット式ネブライザを用いて単回吸入投与するという薬剤です。「イナビル吸入懸濁用160mgセット」にはネブライザ吸入器が付属しており、事前にコンプレッサーとの適合性を確認する必要がありそうです。どのようなネブライザ吸入器が付属してくるのかは現在のところ不明です。 

「イナビル吸入粉末剤20mg」は薬剤師が薬局内で吸入させるケースが多かったとは思いますが、「イナビル吸入懸濁用160mgセット」はネブライザーがある病院内で吸入させることが多くなる??のでしょうか。

ネブライザー式のため、「イナビル吸入粉末剤20mg」が吸入できない5歳未満の小児や高齢者など吸入力が弱い患者が対象となります。また「イナビル吸入粉末剤20mg」は苦味が強かったため、ネブライザーであれば、そのあたりも改善されそうです。

さらに「イナビル吸入粉末剤20mg」は添加剤として乳糖水和物を含有していたため、乳製品に対し過敏症の既往症がある患者は、慎重投与とされていたが、「イナビル吸入懸濁用160mgセット」は添加されておらず、慎重投与扱いにはならないこともポイントの一つになりそうです。

イナビル吸入懸濁用160mgセット

  • 1バイアル中 ラニナミビルオクタン酸エステル水和物  166.1mg(ラニナミビルオクタン酸エステルとして  160mg)
  • 添加剤  チロキサポール
  • 生理食塩液を加えると白色の懸濁液となる。
  • A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療
  • 成人及び小児には、ラニナミビルオクタン酸エステルとして160mgを日本薬局方生理食塩液2mLで懸濁し、ネブライザを用いて単回吸入投与する。
  • 本剤を吸入する際には、ジェット式ネブライザを使用すること。添付のネブライザ吸入器を使用する際に、事前にコンプレッサーとの適合性を確認すること。
  • 1包装 : 5バイアル(ネブライザ吸入器 5個添付)
  • 海外での販売はなし
  • ネブライザーに懸濁した薬液を投入し、霧状にし、自発呼吸で薬剤を吸入
  • 5歳未満の小児や、気管支喘息など肺機能が著しく低下している呼吸器疾患を合併する患者などを対象
  • 既存薬では添加剤として乳糖水和物を含有していたため、乳製品に対し過敏症の既往症がある患者は、慎重投与とされていたが、今回の新製剤には添加されておらず、慎重投与扱いにはならない。

(参考 : 薬事・食品衛生審議 イナビル吸入懸濁用160mgセット)