【Q】ロズリートレクカプセル 100mg・200mgの処方日数の投与制限は?

【A】ロズリートレクカプセル 100mg・200mgは2020年9月末日までは1回14日分が限度である。

2020年10月1日から長期投与可能である。

薬価収載は2019年9月である。

保険給付上の注意
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2020年9月末日までは、投薬は1回14日分を限 度とされています。

「ロズリートレクカプセル」の適応は、NTRK 融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌である。

【Q】ミニリンメルトOD錠 25µg・50µgの処方日数の投与制限は?

【A】ミニリンメルトOD錠 25µg・50µgは2020年9月末日までは1回14日分が限度である。

2020年10月1日から長期投与可能である。

薬価収載は2019年9月4日である。

これまでに別規格として、60μg、120μg、240μg製剤が販売されていたが、適応が異なるため、新規医薬品投与制限が適用される。

保険給付上の注意
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)に基づき、2020年9月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。(ミニリンメルトOD錠 25µg・50µg 添付文書)

ミニリンメルトOD錠 25µg・50µgの適応は、「男性における夜間多尿による夜間頻尿」である。夜尿症に高用量で使用すると低ナトリウム血症が発生する可能性があるため、低用量の規格が追加された。

既存の規格である60μg、120μg、240μg製剤の適応は「尿浸透圧あるいは尿比重の低下に伴う夜尿症」と「中枢性尿崩症」のみである。

【Q】ヴァンフリタ錠17.7mg ・26.5mgの処方日数の投与制限は?

【A】ヴァンフリタ錠17.7mg ・26.5mgは2020年9月末日までは1回14日分が限度である。
2020年10月1日から長期投与可能である。
薬価収載は2019年9月である。

保険給付上の注意
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付、平成18年厚生労働省告示第107号一部改正)に基づき、2020年9月末日までは、1回14日分を限度として投薬すること。

「ヴァンフリタ錠」の適応は、再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病 である。

【Q】アセレンド注100μg の処方日数の投与制限は?

【A】アセレンド注100μgは2020年5月末日までは1回14日分が限度である。

2020年6月1日から長期投与可能である。

薬価収載は2019年5月である。

「アセレンド注」は国内初のセレン注射製剤であり。適応は『低セレン血症』である。これまではセレンは病院内の院内製剤で独自に調製されていた。

【Q】スマイラフ錠 50mg・100mgの処方日数の投与制限は?

【A】スマイラフ錠 50mg・100mgは2020年5月末日までは1回14日分が限度である。

2020年6月1日から長期投与可能である。

薬価収載は 2019年5月 である。

スマイラフ錠50mg・100mgはヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤であり、既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造 的損傷の防止を含む) に使用される。

【Q】フィラジル皮下注30mgシリンジの処方日数の投与制限は?

【A】フィラジル皮下注30mgシリンジは2019年11月末日までは1回14日分が限度である。
2019年12月1日から長期投与可能である。
薬価収載は2018年11月 である。

フィラジル皮下注30mgシリンジの適応は、遺伝性血管性浮腫の急性発作である。

自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、本剤投与による危険性と対処法について患者が理解し、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。

【NEWS】ラニチジン出荷停止について 2019年9月

欧州医薬品庁(EMA)、アメリカ食品医薬品局(FDA)等において、ラニチジン塩酸塩の製剤と原薬から微量の N‐ニトロソジメチルアミン(発ガン性物質)が検出されました。それに伴い、日本国内では分析結果が明らかになるまで、出荷停止となりました。

海外において検出されたNDMAの量は数ppm程度と微量とのことです。FDAは、現時点では服用を止めることまでは求めていません。服薬している患者にはこれらについて説明が必要と考えられます。
(令和元年9月17日厚生労働省 通知)

 

先発品ザンタック、後発品(日医工)→クラスII回収。NMDA検出なし。

武田テバファーマ、ニプロ、東和薬品、鶴原製薬、マイラン製薬、小林化工、沢井製薬→クラスI回収。NMDAは沢井のみ検出なし。

10月9日より、ザンタック(先発品)もクラスI回収となった。

 

対象となる薬剤は以下の通りです。

経口薬
・ザンタック錠75、150
・ラニチジン錠75、150「KN」
・ラニチジン錠75、150mg「JG」
・ラニチジン錠75、150mg「YD」
・ラニチジン錠75、150mg「サワイ」
・ラニチジン錠75、150mg「タイヨー」
・ラニチジン錠75、150mg「ツルハラ」
・ラニチジン錠75、150mg「トーワ」
・ラニチジン錠75、150mg「マイラン」
・ラニチジン錠75、150mg「日医工」

注射剤
・ザンタック注射液50mg、100mg
・ラニチジン注50mg、100mgシリンジ「NP」
・ラニチジン注射液50mg、100mg「タイヨー」
・ガスター注射液10mg、20mg
・ファモチジン注射用10mg、20mg

ラニチジンの代替薬は以下のとおりです。

代替薬(例)
・ガスターD錠10mg、20mg.
・ファモチジンOD錠10mg 、OD 錠 20mg
・ファモチジン錠 10mg 、20mg
・ガスター散2% / ガスター散10%
・ファモチジン散 2% / ファモチジン散 10%
・プロテカジン錠5、10
・ラフチジン錠 5mg 、10mg

【Q】モビコール配合内用剤の開封後・溶解後の安定性は?

【A】モビコール配合内用剤の安定性については以下の通りである。

開封後(粉末の状態)は

【75%RH未満)】であれば7日間安定する。【高湿度条件(75%RH以上)であれば7日間で吸湿率9.44%となる】


溶解後は

7日間安定である。

【5℃ 、ポリエチレン容器】 の条件→7日間変化なし

【25℃、60%RH ポリエチレン容器 】の条件→7日間変化なし
(モビコール配合内用剤 インタビューフォーム )

「やむを得ず保存する必要がある場合は、冷蔵庫に保存し、できるかぎり速やかに服用すること。」

(モビコール配合内用剤 インタビューフォーム )

開封後(粉末の状態)の吸湿性
本品約1 gを精密に量り、はかり瓶に入れて、各塩の飽和溶液で湿度を調整したデシケータ中に7 日間保存し(25℃)、試験を行った。その結果、75%RH 以上で高い吸湿性を示した。

43%RH 吸湿率0.22%
53%RH 吸湿率0.40%
69%RH 吸湿率1.30%
75%RH 吸湿率9.44%
84%RH 吸湿率25.54%

(モビコール配合内用剤 インタビューフォーム )

【Q】ストラテラ内用液0.4%の開封後の使用期限は?

【A】ストラテラ内用液0.4%開封後の使用期限は90日までである。(日本イーライリリー株式会社 問い合わせ窓口)

後発品であるアトモキセチン内用液0.4%「トーワ」の使用期限も同様に90日までである。先発品と同じように設定。(東和薬品株式会社 問い合わせ窓口)

<開封後の使用期限>
瓶包装品のまま患者さんに交付する場合、開封後の使用期限は45日です。開封後45日を経過した製品を患者さんが服用しないよう指導してください。
(日本イーライリリー株式会社 製品Q&A)

→開封後の使用期限は90日まであるのに対して、患者交付後の使用期限は45日までである。

例えば、
・薬局で開封30日後に調剤、患者に渡した場合は、使用期限は45日と伝える。
・薬局で開封60日後に調剤、患者に渡した場合は、使用期限は30日と伝える。

→薬局で開封後は90日間安定であるのに対して、患者交付後に45日間安定と日数が短くなるのは、専用ピペットが新品のものか、否かであるか(患児に直接ピペットをくわえさせるため)で異なるためと考えられる。

インタビューフォームには、【ストラテラ内用液の開封後の安定性】については記載がない。

『コメント』
【1日2回(1回4ml) 90日分】の処方であれば、一度に720mlを渡すことになる。ストラテラは1瓶100mlなので、7瓶+20mlとなる。20mlを小分けの瓶に入れて渡すが、80ml残ってしまう。次回来局するのは90日後なので、安定性の点から80mlは捨てることになる。ADHD患者が多く来局するような薬局であればいいが、大きな経済的ロスとなる。

ストラテラ内用液0.4%が小分け瓶で調剤する理由が以下の様に記載されています。

・大量誤飲防止:お子様には開けにくい安全キャップ、および、ストラテラ内用液専用のアダプター
・服用量の正確な計量:専用ピペット
・製品の安定性の保持:褐色ガラス瓶、密閉性のあるキャップ (他の容器に小分けした場合、光への曝露や水分の損失により製品品質が変化する可能性がある)
(日本イーライリリー株式会社 製品Q&A)

【Q】バイオシミラーとバイオセイムの違いは?

【A】「バイオシミラー」とは、バイオ製剤の後発品のようなものです。バイオ製剤は分子構造が複雑であるため、先発品と分子構造をまったく同じに作ることは困難です。

そのため、有効成分のアミノ酸配列は同じで、分子構造もほぼ同等なものを臨床試験により同等性/同質性を示すことができた薬剤を「バイオシミラー」と呼びます。

例 : 「ランタス注」のバイオシミラーは「インスリングラルギンBS注ミリオペン「リリー」」

一方で先発品のバイオ医薬品と分子構造も全く同じなのが、「バイオセイム」です。

2019年8月5日に新発売されるネスプ注射の後発品は「ダルベポエチン アルファ注射」はバイオセイムです。先発会社の子会社が作成しているので、まったく同じバイオセイムが作成できるということです。