プラザキサ

 

【Q】プラザキサカプセルは1包化可能か?

【A】過酷試験【60℃、100%R.H、開放ガラス製容器】の条件で1週間で分解生成物が増加した (>5%) とデータがあり、1包化は不可と考えられる。

以下の情報も参考とする。

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【Q】プラザキサカプセルのPTPでの保存期間は?

【A】PTP包装+乾燥剤の入りのアルミピロー包装であれば24ヶ月安定である。

25℃,60%R.H、PTP/アルミピロー(乾燥剤入り)包装条件で24ヶ月安定。
(参考 : プラザキサカプセル インタビューフォーム)

乾燥剤がない場合の条件として、以下のデータがある。

25℃、60%R.H 、36 ヶ月 (ポリエチレン袋 + アルミニウムラミネート袋 + ファイバードラム) で分解生成物が増加したが規格内。

40℃、75%R.H、 6ヶ月 (ポリエチレン袋 + アルミニウムラミネート袋 + ファイバードラム) で分解生成物が増加したが規格内。

過酷試験
60℃,100%R.H. 1 週間 開放ガラス製容器 分解生成物が増加した(>5%)。
(参考 : プラザキサカプセル インタビューフォーム)

これらから、プラザキサカプセルは防湿を十分にしていれば、安定と考えられる。以下のデータも参考とする。

 

【フィルターA(200-800nm)フィルターG(320-800nm)】20 時間 規格内であった。→光にも安定。
(参考 : プラザキサカプセル インタビューフォーム)

 

ファイバードラム‥紙製のドラム缶。防湿性が比較的高いと言われている。

 

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【Q】プラザキサの術前中止期間は?休薬期間は?




【A】以下のように、低リスク患者、高リスク患者、腎機能に応じてプラザキサの術前中止期間は変わってくる。術前中止基準についてはエビデンスが十分ではなく、ガイドラインにも示されていないため、文献を参考に各施設で判断する必要がある。

 

文献1

プラザキサ (ダビガトラン)
低リスク 高リスク
Ccr≧80mL/min ≧24時間 ≧48時間
50~80mL/min ≧36時間 ≧72時間
30~50mL/min ≧48時間 ≧96時間
15~30mL/min

 

文献2

 商品名

・一般名

投与量 腎機能(Ccr:mL/min) 低出血リスクの手術(半減期の2~3倍) 高出血リスクの手術(半減期の4~5倍)
プラザキサ

(ダビガトラン)

150㎎×2/day ≧50mL/min 24時間前 48~72時間前
30~49mL/min 48~72時間前 96時間前

VTE(深部静脈血栓症)に対するカテーテル挿入と除去の場合‥24時間前

 

出血リスクの分類 (文献1より)

中止の必要なし 歯科 1~3本の抜歯
歯周病治療
歯槽膿瘍切開
インプラント治療
眼科 白内障・緑内障手術
切開を伴わない内視鏡検査
表層手術(膿瘍切開、小範囲の皮膚切開など)
低出血リスク 内視鏡を用いる生検
前立腺や膀胱生検
発作性上室性頻拍に対する電気生理検査、カテーテルアブレーション(左心房への心房中隔穿刺を含む)
血管造影
ぺースメーカー及びICD埋込術(先天性の心臓病など、複雑な解剖学的症状を除く)
高出血リスク 複雑な左心房アブレーション(肺動脈隔離術、VTアブレーション)
脊椎・硬膜外麻酔、腰椎穿刺
胸部手術
腹部手術
整形外科手術
肝生検
経尿道的前立腺切除術
腎生検

【参考文献】

  1. Eur Heart J.2018 Mar 17.  https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29562325
  2. Intern Med J.2014 Jun;44(6):525-36. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24946813




【Q】DOACの術前中止期間は?




【A】DOAC (直接作用型経口抗凝固薬は作用発現が早く、作用時間が短いことから周術期管理は他の抗凝固薬や抗血小板薬と比較して扱いやすいと考えられるが、術前中止基準についてはエビデンスが十分ではなく、ガイドラインにも示されていない。以下の文献を参考に各施設で判断する必要がある。

文献1では術前中止期間が24~48時間との記載あり。

 

文献2   Eur Heart J.2018 Mar 17. doi: 10.1093/eurheartj/ehy136.

ダビガトラン

(プラザキサ)

アピキサバン

(エリキュース)

リバーロキサバン

(イグザレルト)

低リスク 高リスク 低リスク 高リスク 低リスク 高リスク
Ccr≧80mL/min ≧24時間 ≧48時間 ≧24時間 ≧48時間 ≧24時間 ≧48時間
50~80mL/min ≧36時間 ≧72時間 ≧24時間 ≧48時間 ≧24時間 ≧48時間
30~50mL/min ≧48時間 ≧96時間 ≧24時間 ≧48時間 ≧24時間 ≧48時間
15~30mL/min ≧36時間 ≧48時間 ≧36時間 ≧48時間

 

出血リスクの分類 (文献2より)

中止の必要なし 歯科 1~3本の抜歯
歯周病治療
歯槽膿瘍切開
インプラント治療
眼科 白内障・緑内障手術
切開を伴わない内視鏡検査
表層手術(膿瘍切開、小範囲の皮膚切開など)
低出血リスク 内視鏡を用いる生検
前立腺や膀胱生検
発作性上室性頻拍に対する電気生理検査

カテーテルアブレーション

(左心房への心房中隔穿刺を含む)

血管造影
ぺースメーカー及びICD埋込術

(先天性の心臓病など、複雑な解剖学的症状を除く)

高出血リスク 複雑な左心房アブレーション(肺動脈隔離術、VTアブレーション)
脊椎・硬膜外麻酔、腰椎穿刺
胸部手術
腹部手術
整形外科手術
肝生検
経尿道的前立腺切除術
腎生検

 

文献3  Intern Med J.2014 Jun;44(6):525-36. doi: 10.1111/imj.12448.

一般名 投与量 腎機能(Ccr:mL/min) 低出血リスクの手術(半減期の2~3倍) 高出血リスクの手術(半減期の4~5倍)
ダビガトラン

(プラザキサ)

150㎎×2/day ≧50mL/min 24時間前 48~72時間前
30~49mL/min 48~72時間前 96時間前
リバーロキサバン

(イグザレルト)

20mg/day ≧50mL/min 24時間前 48~72時間前
30~49mL/min 48時間前 72時間前
アピキサバン

(エリキュース)

5㎎×2/day ≧50mL/min 24時間前 48~72時間前
30~49mL/min 48時間前 72時間前

 

VTE(深部静脈血栓症)に対するカテーテル挿入と除去の場合
ダビガトラン

(プラザキサ)

リバーロキサバン

(イグザレルト)

アピキサバン

(エリキュース)

24時間前 24時間前 24時間前

【参考文献】

  1. 周術期管理チームテキスト 第3版  日本麻酔科学会・周術期管理チーム委員会編       公益社団法人 日本麻酔科学会発行
  2. Eur Heart J.2018 Mar 17.  https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29562325
  3. Intern Med J.2014 Jun;44(6):525-36. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24946813