粉砕


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【Q】ベルソムラ錠の粉砕の可否は?

【A】原則として粉砕不可である。以下の内容に基づいた各施設での判断となる。

  • 粉砕時のデータはなし
  • 無包装状態 (錠剤での条件) で ベルソムラ錠15mgを高湿度条件下 (30℃/75%RH)にて無包装状態で1ヶ月保存した結果、1日後より外観の変化(コーティング層のひび割れ)を認め、保存期間が増加するにつれて溶出速度の低下が認められた。(参考 : インタビューフォーム 製剤の各種条件下における安定性より)
  • 上記の条件であっても、含有量の低下は認められなかった。

(ベルソムラ錠 インタビューフォーム 第6版)

【Q】バルトレックス錠は粉砕可能であるか?

【A】バルトレックス錠は苦味があるが、粉砕可能である。

(参考 : 錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック 第7版)

以下、後発品バラシクロビル錠500mg「トーワ」の粉砕後の安定性のデータ

保存条件

試験項目 粉砕直後 1 ヵ月後 3 ヵ月後
 

室内散光

外観

白色の粉末 白色の粉末 外層:微黄白色の粉末内層:白色の粉末

含量(%)

97.0

95.8

95.6

(残存率(%))

(100)

(98.8)

(98.6)

 

防湿

外観

白色の粉末

白色の粉末

外層:微黄白色の粉末内層:白色の粉末

含量(%) 97.0 96.8

97.1

(残存率(%)) (100) (99.8)

(100.1)

(参考 : 東和薬品株式会社 バラシクロビル錠 500mg「トーワ」の粉砕後の安定性試験)

http://med.towayakuhin.co.jp/medical/product/fileloader.php?id=42614&t=6

【Q】ブロプレス錠の粉砕と簡易懸濁法の可否は?

【A】粉砕と簡易懸濁法ともに可能である。

粉砕品を薬包紙に包装後、室内蛍光灯下、25℃・75%RHの条件下で5週後の残存率98.3%。外観変化なし。

(参考 : 錠剤・カプセル剤 粉砕ハンドブック 第7版)

水(約55℃)で5分後に完全に崩壊する。

(参考 : 内服薬 経管投与ハンドブック)

 

【Q】コンプラビン配合錠の粉砕の可否は?

【A】粉砕不可である。腸溶性の内核にアスピリンを含むため。

外殻層にクロピドクレル硫酸塩 (クロピドグレルとして75mg) 、及び腸溶性の内核にアスピリン (100mg)を含むフィルムコーティング錠 (有核錠) である。

(参考 : コンプラビン配合錠 インタビューフォーム第10版)

https://e-mr.sanofi.co.jp/-/media/EMS/Conditions/eMR/di/interview/complavin.pdf?la=ja-JP

【Q】オメプラール・オメプラゾン (オメプラゾール) の粉砕の可否について

【A】粉砕不可である。

成分が胃酸で分解されるため、腸溶コーティングがされている。

そのため分割・粉砕して投与できない。

(参考 : 錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック 第7版)

(オメプラール錠 インタビューフォーム  第25版)

http://www2.astrazeneca.co.jp/product/di.asp?pr_kikaku_id=OMP10&di_type=02

【コメント】粉砕する場合はタケキャブなどの粉砕可能なPPIに変更を検討する。

※粉砕の可否については各施設の医療担当者の裁量と判断になります。

 

 

【Q】アダラートCR錠 (ニフェジピン徐放錠) の粉砕、分割の可否は?

【A】粉砕・分割ともに不可である。

有核二層構造の徐放化製剤であるため、粉砕や分割により徐放化が失われる。また、ニフェジピンは光に不安定であるため、遮光性のコーティングをしている。粉砕により遮光が失われるため粉砕不可である。

【参考】錠剤・カプセル剤 粉砕ハンドブック

バイエル薬品  Adulat FAQ  http://www.adalat.jp/ja/home/products/faq/

【Q】アザルフィジンEN錠の粉砕の可否について

【A】粉砕不可である。

胃腸障害防止のため腸溶性フィルムコーティング錠としているため粉砕不可。粉砕すると、腸溶コーティングが損なわれ、胃障害の発現リスクが高まる可能性がある。

【参考】錠剤・カプセル剤 粉砕ハンドブック第7版

あゆみ製薬 HP「よくある質問」

https://www.ayumi-pharma.com/medical/commons/drug/faq18.php

 

【Q】アサコール錠 (メサラジン) の粉砕の可否について

【A】粉砕不可である。

pH7以上である回腸末端から大腸全域にメサラジンを放出するように設計された放出調整製剤であるため粉砕は不可である。

インタビューフォームに「本剤は放出調節製剤であることにより、かまずに服用すること。また、乳鉢による粉砕は避けること」と記載がある。

【参考】錠剤・カプセル剤 粉砕ハンドブック第7版

(アサコール錠400mg 添付文書 第6版)

http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/380077_2399009F3028_2_09.pdf

(メサラジン錠500mg「トーワ」社内資料)    http://med.towayakuhin.co.jp/medical/product/fileloader.php?id=53536&t=6