【A】基本的にはネイリンカプセルの1包化は不可と考えられる。高湿条件において1週間という短い期間でネイリンカプセルが固化し、含量低下する可能性があるためである。(※日本の夏の相対湿度は75%を超えることがある。) また、光に対して、変色する可能性がある。
※ネイリンカプセルの1包化は各施設の担当者の判断となる。
以下を参考とした。
苛酷試験
(1) 高湿 (条件 25℃ / 75%RH)
保存形態 : 開封した遮光ガラス瓶、
保存期間 : 1週間
結果 : 外観において、固まった粉末となった。また、エタノール含量、水分及び含量において、変化が認められた。
(2) 光安定性 (キセノンランプ 25℃ / 60%RH)
保存形態 : 石英製容器
保存期間 : 総照度120万lux・hr以上、総近紫外放射エネルギー200W・hr/m2以上
結果 : 外観において、僅かな脱色がみられた。
(ネイリンカプセル100mg インタビューフォーム )
【A】可能である。しかし、以下の理由より、ホスリボン配合顆粒は1包化 後はチャック付きポリ袋などで保管することが望ましいと考えられる。
苛酷試験
〔条件〕25℃、75%RH、暗所、褐色ガラス瓶 / 開放、保存期間1、2、4週間
〔結果〕NaH2PO4・H2O 水分変化が認められた。
Na2HPO4 乾燥減量値に変化が認められた。
長期保存試験
〔条件〕25℃、60%RH、暗所、2重にしたポリエリレン袋、保存期間3、6、9、12、18、24、36ヶ月
〔結果〕NaH2PO4・H2O 36ヶ月間安定
Na2HPO4 36ヶ月間安定
(参考 : 医薬品インタビューフォーム 第3版)
【A】以下のデータから1包化は不可である。ただし1ヶ月以内であれば、粘着性が増加するが、含量は低下しない。そのため推奨はできないが、どうしても1包化が必要な患者であれば、短期間であれば1包化可能であると考えられる。以下を参考に各医療担当者の裁量で判断が必要である。。
適用上の注意
湿気、高温を避けて保存し、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。
(トビエース 添付文書 第1版)
https://pfizerpro.jp/documents/lpd/tov01lpd.pdf
〔条件1〕温度40±2℃、無包装
トビエース4mg → 3ヶ月で含量94.5%
トビエース8mg → 3ヶ月で含量93.7%
〔条件2〕温度25±2℃ 、湿度75%±5%RH、無包装
トビエース4mg → 1ヶ月で含量92.8%、3ヶ月で含量89.2%
トビエース8mg → 1ヶ月で含量93.7%、3ヶ月で含量89.4%
〔条件3〕120万Lx・hr
トビエース4mg → 97.5%
トビエース8mg → 96.9%
(ファイザー製薬 トビエース錠の無包装状態の安定性)