2018年10月、スローケー錠600mgが販売中止となることが決定された。

2019年1月末以降、在庫がなくなり次第終了である。

経過措置期間は2020年3月末である。

以下に代替品を記載する。

  1. ケーサプライ錠600mg ‥【スローケー錠600mgの後発品】
  2. グルコンサンK錠5mEq / グルコンサンK錠2.5mEq / グルコンサンK細粒4mEq/g
  3. アスパラカリウム錠300mg / アスパラカリウム散50% 【後発品はアスケート錠30mg】
  4. 塩化カリウム「日医工」など各社 (塩化カリウム粉末)

 

カリウム製剤は無機カリウム製剤である塩化カリウム有機酸カリウム製剤であるL-アスパラギン酸カリウムやグルコン酸カリウムの二つに分類される。

代謝性アルカローシス合併の低カリウム血症の場合、Clイオンが低下しているため、無機カリウム製剤であるKCl (スローケー、塩化カリウム) などが適切と考えられる。
一方で、代謝性アシドーシスの場合は、体内でHCO3イオンとなる有機酸カリウム製剤 (グルコンサンK、アスパラカリウムなど) が適切であると考えられる。

無機カリウム、有機カリウムなど製剤の違いによってカリウムの吸収が異なるため、以下を参考として、代替薬の切り替えが必要と考えられる。

 

スローケー錠600mg (塩化カリウム) ‥ 1錠中にカリウムとして8mEq含有  4錠 (32mEq) を分2

グルコンサンK錠5mEq (グルコン酸カリウム) 1錠中にカリウムとして 5mEq含有  6錠〜8錠 (30〜40mEq)を分3〜4

グルコンサンK錠2.5mEq(グルコン酸カリウム) ‥ 1錠中にカリウムとして2.5mEq含有  12錠〜16錠 (30〜40mEq)を分3〜4

グルコンサンK細粒 4mEq/g  (グルコン酸カリウム) ‥ 1g中カリウムとして4mEq含有     7.5g〜10g (30〜40mEq)を分3〜4

アスパラカリウム錠300mg (L-アスパラギン酸カリウム)  1錠中にカリウムとして1.8mEq含有  3~9錠 (5.4〜16.2mEq)を分3   MAX 1回10錠まで増量可能

アスパラカリウム散50% (L-アスパラギン酸カリウム) ‥ 1g中カリウムとして2.9mEq含有    1.8g~5.4g (5.22〜15.66mEq)を分3  MAX 1回6gまで増量可能

塩化カリウム「日医工」(塩化カリウム粉末) 1g中カリウムとして13.4mEq含有  2〜10g (26.8〜134mEq) 数回に分割

 

スローケー錠600mg
通常成人は1回2錠を1日2回、食後経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。
・1錠中塩化カリウム (日局) 600mg (カリウムとして8mEq)

 

グルコンサンK錠5mEq
1回カリウム10mEq相当量を1日3~4回経口投与。症状により適宜増減する。
・カリウム含量  5mEq相当量 / 1錠中
・グルコン酸カリウム含量  1,170mg / 1錠中

グルコンサンK錠2.5mEq
1回カリウム10mEq相当量を1日3~4回経口投与。症状により適宜増減する。
・カリウム含量 2.5mEq相当量 / 1錠中
・グルコン酸カリウム含量 585mg/1錠中

グルコンサンK細粒4mEq/g
1回カリウム10mEq相当量を1日3~4回経口投与。症状により適宜増減する。
・カリウム含量  4mEq相当量 / 1g中
・グルコン酸カリウム含量  937mg / 1g中

 

アスパラカリウム錠300mg / アスパラカリウム散50%
L-アスパラギン酸カリウムとして、通常成人1日0.9~2.7g (錠:3~9錠、散:1.8~5.4g) を3回に分割経口投与する。
なお、症状により1回3g (錠:10錠、散:6g) まで増量できる。
・L-アスパラギン酸カリウム 1錠中 300mg (K+:1.8mEq)
・L-アスパラギン酸カリウム 1g中 500mg (K+:2.9mEq)

塩化カリウム「日医工」
塩化カリウムとして,通常成人1日2~10gを数回に分割し、多量の水とともに経口投与する。
・1g中 日本薬局方‌塩化カリウム1g (カリウムとして13.4mEq) 含有。

(各社 : 添付文書より)