【内容】2018年9月に過活動膀胱治療剤であるベオーバ錠50mg (ビベグロン) の製造販売が承認された。販売会社は杏林製薬とキッセイ薬品工業である。
作用機序は選択的β3アドレナリン受容体作動であり、類似薬はベタニス錠があげられる。ベタニス錠は「警告」にて「生殖可能な年齢の患者への投与の回避」が記載されており、投与を躊躇することがあるが、ベオーバ錠にはそのような記載はないことが注目される点であると考える。さらにベオーバ錠は禁忌の対象となる薬剤がない。
ベオーバ錠の規格は50mgのみである。(ベタニス錠は25mgと50mgの2規格ある)
【ベオーバ錠の作用機序】膀胱平滑筋にあるβ3アドレナリン受容体を選択的に刺激→膀胱を弛緩
(参考 : 抗コリンの作用機序‥アセチルコリンが膀胱平滑筋のムスカリン受容体に結合するのを阻害する。)
【追記 】2018年11月27日より発売開始
ベオーバ錠50mg
適応 : 過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁 (ベタニスと同じ)
用法 : 50mgを1日1回食後に経口投与する。
主な副作用 : 口内乾燥、便秘各11例 (1.2%) 、尿路感染 (膀胱炎等) 、残尿量増加各6例 (0.7%) 、肝機能異常、CK (CPK) 上昇各3例 (0.3%) (承認時)