【A】ベルソムラ錠は一包化すると、30日後に含量の低下はないが、硬度が大きく低下し、質量増加、崩壊性や溶出性が変化する。この理由は添加物の一つであるコポリビドンに潮解性があるためとされている。含量は低下しないが、硬度や崩壊性、溶出性が変化するため、30日間のベルソムラの1包化は避けることが望ましいと報告されている。医療薬学 46(10)606-612 (2020)
これらを踏まえて、30日以内の短期間におけるベルソムラ錠の1包化の実施については各施設での判断となる。
一包化されたベルソムラ錠の30日後の変化
【外観変化】
30日後
室温・高湿度85%RH →外観変化は認められない【質量】
30日後
室温条件→ 3%前後低下
室温・高湿度85%RH→ 約15%低下【硬度】
30日後
室温条件→ 75%低下
室温・高湿度85%RH→ 錠剤が変形(測定不能)【含量】
30日後
室温・高湿度85%RH →約99%【崩壊性】
30日後
室温・高湿度85%RH →崩壊時間15分から40分に延長【溶出性】
室温保存→2時間後には100%であるが、84%に低下。
医療薬学 46(10)606-612 (2020)
ベルソムラ錠の1包化の可否について。以下、インタビューフォームからの抜粋。
無包装状態での安定性
高湿度条件下 (30℃ / 75%RH) にて無包装状態で1ヶ月間保存した結果、1日後より外観の変化(コーティング層のひび割れ)を認め、保存期間が増加するにつれ溶出速度の低下が認められた。
注) 無包装状態では、光及び湿度の影響を受けるため、PTPシートのまま保存し、服用直前にPTPシートから取り出すこと。
(ベルソムラ錠インタビューフォーム 第6版)
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