【新薬】デザレックス錠5mg (デスロラタジン)

効能・効果

アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

用法・用量

通常、12歳以上の小児及び成人にはデスロラタジンとして1回5mgを1日1回経口投与する。

 

薬価 1錠 69.4円 (2016年11月18日 薬価収載時点)

特徴のまとめ

  1. デスロラタジンは、ロラタジンの活性代謝物
  2. ロラタジンは食後服薬であるが、デスロラタジンは食事の影響を受けない
  3. 眠気の発現は少ない。
  4. 12歳以上しか使用はできない。(ロラタジンは3歳以上)

 

【コメント】ロラタジンは、主にCYP3A4、CYP2D6によってデスロラタジンに代謝されて薬効を発揮する。デスロラタジンは、最初から活性型で吸収されるため、効き目の早さが期待できると思われる。CYP3A4やCYP2D6の遺伝子多型(特に代謝活性欠損者(Poor Metabolizer、PM))や、CYP阻害作用のある併用薬による相互作用の影響を受けにくい。成人で1日1回1錠 5mgを空腹時に服用でするのに対して、クラリチン(ロラタジン)は、1回1錠 10mgであり、量は半分になっている。ロラタジンは空腹時に服用すると最高血中濃度(Cmax)は44%、血中濃度-時間曲線下面積(AUC)は49%も低下するため、食後投与となっている。アレグラ(フェキソフェナジン)との効果の比較のデータがほしいところである。

 

【以下、キョーリン製薬製品情報、添付文書より】米国、欧州をはじめとする世界120以上の国と地域におきまして、承認されています。(2016年8月)

健康成人男女(18例)を対象に、路上での自動車運転能力*に及ぼす影響を検討したとき、デスロラタジン5mg単回投与時の自動車運転能力はプラセボ投与時と差がありませんでした。

16歳以上の季節性アレルギー性鼻炎患者を対象とした第III相二重盲検比較試験の結果、患者評価による投与2週間平均の4鼻症状スコアの合計(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉及び鼻内そう痒感の各スコアの合計)のベースラインからの変化量において、デスロラタジン錠5mgの1日1回投与は、プラセボの1日1回投与に対して優越性を示しました(p<0.001)。

アレルギー性鼻炎及び慢性蕁麻疹を対象とした国内第III相試験において、505例中20例(4.0%)に副作用が認められました。主な副作用は、傾眠5例(1.0%)、白血球数増加3例(0.6%)、血中コレステロール増加2例(0.4%)でした。(承認時)
重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー(頻度不明)、てんかん(頻度不明)、痙攣(頻度不明)、肝機能障害、黄疸(頻度不明)が報告されています。

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