【薬剤師国家試験 実務 第104回 問268−269】

268−269 

60歳男性。脂質異常症及び高血圧症の診断により、現在、処方1による薬物治療を行っている。本日、処方2が追加された。

(処方1
ピタバスタチンCa2mg   11錠(11錠)  11回 夕食後 28日分
ロサルタンK50mg        11錠(11錠)   11回 朝食後 28日分

 (処方2
イコサペント酸エチル粒状カプセル900mg   11包(12包)  12回 朝夕食直後 28日分

検査値 血圧126/76mmHg、血清クレアチニン値0.9mg/dLHbA1c5.9%(NGSP値)、  LDL−C98mg/dLHDL−C62mg/dLTG(トリグリセリド)220mg/dL

268(実務)

 処方2を追加した主目的として最も適切なのはどれか。1つ選べ。

  1.    LDL−Cの低下
  2. HDL−Cの上昇
  3. TGの低下
  4. 血圧の低下
  5. HbA1cの低下

269(薬剤)

イコサペント酸エチル粒状カプセルを食直後に服用する理由として、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 服薬タイミングをずらすことで、イコサペント酸エチルによるピタバスタチンの肝取り込み阻害を回避するため。
  2. 服薬タイミングをずらすことで、ロサルタンとイコサペント酸エチルの複合体形成を回避するため。
  3. 食事によって胃内容排出速度を低下させることで、イコサペント酸エチルの急激な血中濃度の上昇を避けるため。
  4. 食事によって胃酸分泌が亢進し、イコサペント酸エチルの溶解度が増加するため。
  5. 食事によって分泌された胆汁酸が、イコサペント酸エチルの可溶化を促進するため。

(引用 厚生労働省 第104回薬剤師国家試験問題及び解答(平成31223日、224日実施)https://www.mhlw.go.jp/content/000491254.pdf)

268

  1. × イコサエント酸エチルは、脂肪酸のβ酸化を促進し、TG合成を抑制します。また、血清総コレステロールを低下させます。本患者さんはLDL-Cコレステロールは正常値(140mg/mL未満)なので不適です。
  2. × 本患者さんのHDL-Cは正常範囲内(40mg/mL以上)なので不適です。
  3. 〇 本患者さんはTG(150mg/mL未満)が高値なので、主目的として適していると考えられます。
  4. × 本患者さんの血圧は正常範囲内(120129/8084mmHg)なので不適です。
  5. × 本患者さんのHbA1cは正常範囲内(4.66.2%)なので不適です。

269

  1. × イコサペント酸エチル粒状カプセルとピタバスタチンCa(商品名:リバロ)の相互作用は報告されていません。
  2. × イコサペント酸エチル粒状カプセルとロサルタン(商品名:ニューロタン)の相互作用は報告されていません。
  3. × イコサペント酸エチル粒状カプセルは脂溶性が高く難溶性薬物であるため、小くじによる胃内容排出速度の影響を受けにくいです。
  4. × イコサペント酸エチル粒状カプセルは食事による胃酸分泌による溶解度変化は報告されていません。
  5. 〇 難溶性薬物であるイコサペント酸エチル粒状カプセルは、食事により分泌された胆汁酸によって可溶化されるため、吸収率が増加します。

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