【薬剤師国家試験 実務 第104回 問306−307】

問306−307

82歳男性。在宅で療養しており、てんかんのため処方1の薬剤を服用していたが、今回、処方2が追加となった。この患者は独居であり、薬剤師も参加して多職種による定期的なケアカンファレンスを行っている。

(処方1) バルプロ酸Na徐放錠200mg 1回1錠(1日2錠) 1日2回 朝夕食後 14日分

(処方2) ラモトリギン錠25mg       1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 7日分(隔日投与)

問306(実務)

これらの処方に関連した副作用の1つとして、スティーヴンス・ジョンソン症候群がある。薬剤師がケアカンファレンスで、他職種に確認して欲しいと伝えるべき 初期症状の中で、緊急性が最も低いのはどれか。1つ選べ。

  1. のどの痛み
  2. 排尿・排便時の痛み
  3. 38℃以上の発熱
  4. 唇のただれ
  5. 筋肉のこわばり

 

問307(法規・制度・倫理)

処方2の副作用である重篤な皮膚障害については、因果関係が否定できない死亡症例が短期間に複数報告されたことから、注意喚起がなされた。このような安全性情報を迅速に周知するために用いられる手段として適切なのはどれか。2つ選べ。

  1. 安全性速報(ブルーレター)
  2. 医薬品インタビューフォーム
  3. 医薬品リスク管理計画(RMP)
  4. 医薬品医療機器情報配信サービス(PMDAメディナビ)
  5. 定期的ベネフィット・リスク評価報告(PBRER)

(引用 厚生労働省 第104回薬剤師国家試験問題及び解答(平成31年2月23日、2月24日実施)https://www.mhlw.go.jp/content/000491254.pdf)

 

問306

1.× スティーヴンス・ジョンソン症候群は、皮高熱や全身倦怠感などの症状を伴って、口唇・口腔、眼、外陰部などを含む全身に紅斑、びらん、水疱が多発し、表皮の壊死性障害です。

  2.×

  3.×

  4.×

  5 〇 筋肉のこわばりや赤色尿は横紋筋融解症でみられる症状です。横紋筋融解症はスタチン系薬やフィブラート系薬、ニューキノロン系抗菌薬などが原因で、横紋筋が融解し、その成分が血中に流入することで生じる疾患です。

問307

1.〇 安全性速報(ブルーレター)は厚生労働大臣の指示によって製薬企業が作成します。イエローレターほどの緊急性はありませんが、重要であると判断された新たな注意事項が記載されています。平成27年2月4日にラモトリギン錠のスティーヴンス・ジョンソン症候群に関するブルーレターが作成されました。

  2.× 医薬品インタビューフォームは添付文書を補完する資料のことで、製薬企業が作成します。

  3.× 医薬品リスク管理計画(RMP)は、医薬品の開発から市販後までの安全性やリスク最小化活動をまとめたもので、PMDAのHPで提供されます。

  4.〇 医薬品医療機器情報配信サービス(PMDAメディナビ)は、PMDAが、登録された医療関係者に迅速に発する医薬品情報の電子版のことです。現在では調剤報酬の加算にも影響があるため、ほとんどの薬局が登録しています。

  5.× 定期的ベネフィット・リスク評価報告(PBRER)は、製造販売業者が、同一有効成分を使用している各国での安全性のデータを収集し、それらの情報をまとめたものです。

※当websiteの薬剤師国家試験問題解説は薬学生の教育を目的に掲載しております。

-PR-