【薬剤師国家試験 実務 第104回 問229】

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15歳女性。身長150cm、体重29kg。精神的ストレスから最近6ヶ月で10kgの体重減少があり、月経もない。診察の結果、神経性無食欲症(拒食症)と診断された。特に最近3週間はほとんど食事を摂っておらず意識障害を生じたため、両親に伴われ来院し、緊急入院となった。入院後も食事に強い拒否を示したため、NST(栄養サポートチーム)の管理下で中心静脈栄養法を行うこととなった。

 

229(実務) この患者に行う中心静脈栄養法及びその注意事項として、適切でないのはどれか。1つ選べ。

  1. 投与エネルギー量は、2000kcal/日から開始する。
  2. 輸液にビタミンB₁を添加する。
  3. 栄養補給後の血清リン濃度の低下に注意し、低下傾向が見られた場合、速やかにリン酸製剤の投与を実施する。
  4. 必要に応じて亜鉛などの微量元素の補充を行う。
  5. 患者の様子を見ながら、経腸あるいは経口での栄養補給に変更していく。

 

(引用 厚生労働省 第104回薬剤師国家試験問題及び解答(平成31223日、224日実施)https://www.mhlw.go.jp/content/000491254.pdf)

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  1. × 問題文の患者のようにリフィーティング症候群の高リスク患者では、初期投与時のエネルギーは制限しつつ、ビタミンやミネラルを主に投与する必要があります。リフィーティング症候群とは、慢性的に栄養不良状態となっている患者さんに対して積極的に栄養補給を行うことによって発症する心不全やけいれんなどの一連の代謝合併症の症状です。
  2. 〇 ビタミンB₁は糖代謝に利用されるため、添加します。
  3. 〇 糖代謝が進む反応経路でATP産生時に大量のリン酸が消費されるため、血清リン濃度の低下に注意が必要です。
  4. 〇 

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